2018-01-01から1年間の記事一覧
PEARSは状態安定を目的にしたものなので 収集する情報も当然それに沿ったものになります。 この患者の生命を脅かすものが何か? 問題は呼吸?循環?それ以外? 循環だったらどこに問題?心臓?血液量? この問題に対して自分はどうする?介入?様子見?報告…
まつげ 「先輩が血圧を目の敵にしてるのはわかりました」 あご 「いや、誰も目の敵にはしてないわよ?」 まつげ 「え?さっき文句ばっかり言ってたじゃないですか?」 あご 「いや、違う違う。血圧でしか患者を評価しようとしない人にいい感情が持てないだけ…
血圧の低下は、いわゆるショックと言われ恐れられています。しかし、ショックの正確な定義は血圧の低下ではなく 「全身の細胞レベルでの酸素供給不足の状態。特に重要臓器(脳と心臓重要臓器)に酸素が送られない状態」 を言います。なので、血圧が低下して…
あご 「別に私はみんなの裏をかこうとか多数派が嫌いとかってずっと考えてるわけじゃないわよ?確かにちょっと判官贔屓する性格だけど」 まつげ 「判官贔屓って感じじゃなくて「私みんなの知らないことしってるんだぜすごいだろ」感が凄い」 あご 「いや、私…
なぜかバイタルサインの話をすると血圧を思い浮かべる方が多い印象があります。 私はどちらかというと手首を触ればすぐに感じる事ができる「脈拍」の方が好きなんですが・・・。 脈の拍動って落ち着きません? ・・・大丈夫ですよ?自分が気持ち悪い自覚はあ…
あご 「あの後すぐバイタルが落ち着いて、意識レベルも戻ったから内視鏡にいったわね。ちょっとびっくりしたわ」 まつげ 「ちょっとどころじゃないですよ、パニクって頭フリーズしました。でもちょうど先生来たところで良かったですね」 あご 「本当ね、ちら…
いや~前回は緊迫した場面でしたね(笑) これは私が設定した場面なので、色々情報としては薄いですがお許しください。 PEARSでは脈拍、動脈の触知(末梢・中枢)、CRT、皮膚色・温度、血圧の5項目が循環の評価項目として挙げられています。 順番は前後して…
あご 「次は動脈触知ね、橈骨動脈は問題ない・・・か、ちょっと手先が冷たい?頸動脈は特に問題なさそう」 まつげ 「頸動脈?」 あご 「ちょっと末梢動脈との比較をね、皮膚も末梢は冷たいけど色は問題ないかしらね。チアノーゼも出てないし、CRTは・・・」 …
さて、循環の評価方法です。 が、その前に第一印象で蘇生処置が必要かどうかの評価を行います。 緊急性が高いかどうかを評価してから次の一次評価に入りましょう。 一次評価によるABCDアプローチを実践していきます。 実際は色々同時進行していくことになる…
あご 「無事に戻ってきたわね」 まつげ 「だから大丈夫って言ったじゃないですか。会話も普通にできますよ」 あご 「ん~でも、なんか顔が白いかもしれないですね?」 まつげ 「私の勤務になってから、元々このくらいです」 あご 「なるほど、じゃあ第一印象…
今回は、一般病棟での場面の設定をしてみました。 まぁ消化管出血になると直接的には関係ないと考える方もいるかもしれませんが、 少し循環に関しての評価を記載していこうかと思います。 というか、この場面設定に似た状況って結構ありますか? 割とモニタ…
~病棟にて~ ピンコン ピンコン ピンコン あご 「ちょっとちょっと」 まつげ 「何ですか?」 あご 「このモニターの患者さんずっと140回以上の頻脈だけど何かやってるの?」 まつげ 「あぁ、その人消化管出血できた人ですね。今トイレに行ってます」 あご …
まつげ 「あの、あご先輩」 あご 「あら?どうしたの?」 まつげ 「この間、文献読めとか色々教えてもらったじゃないですか?」 あご 「そうね」 まつげ 「それで、色々探してみようと思ったんですよ」 あご 「あら、そうなの?」 まつげ 「それでインスタで…
PEARSでなぜSPO2が95%を一つの指標にしているのかわからないと以前書きましたが、 もしかしたら、こちらのような情報を元にガイドラインを作成しているからかもしれません。 https://www.bmj.com/content/363/bmj.k4169 AHAのガイドラインは5年ごとに改訂さ…
私達看護師は診断は出来ませんし、治療も出来ません。 出来ることは患者の状態変化を予測し、医師の考えや治療方針を予測する事です。 そして、それを踏まえた上で病気を治す治療を通して患者に不快な思いを出来るだけさせないように介入していくことを仕事…
まつげ 「この前呼吸回数が重要だって言ってたじゃないですか」 あご 「言ったわね」 まつげ 「それ以来、呼吸回数測定してるんですけど」 あご 「まぁ、なんて素直な‼︎あんた今の若者には珍しく素直ね」 まつげ 「珍しくは余計ですけど、まぁ呼吸回数が急変…
今回紹介する文献は論文ではありませんが気になったものです。(以前も紹介しましたが) この文献にあるように、よく業務が忙しくてなかなか呼吸回数は測れないという看護師は多いです。(少なくとも私の周りでは) 私としては1分間くらい患者の所にいて呼吸…
BLSの資格がなくてもPEARSは取得できる という事実を私はPEARS受講するまで知りませんでした。 これを聞いて「え?それならすぐPEARS取ろ~」となる人もいるかもしれません。 でも、「いや、それでもBLSができるようになってからのほうが……」という人もいる…
一年目と違って、経験年数を重ねたスタッフは疑問があったり普段と違うと思った時に「まぁ業務に支障が無ければいいか」とスルーしがちだったりしませんか? 一年目は、それ以上の年数の看護師よりも「看護師の視点」に染まってない分、他のスタッフが気づか…
換気も評価と言われても最初はピンとこないかもしれません。 要するにちゃんと二酸化炭素を吐けているかと言うことです。 ただ、もちろん換気のことを考えられるのはとても魅力的ですし、これをふまえた患者評価が最終的な目標にはなりますが、 最初は「呼吸…
まつげ 「呼吸は酸素化と換気で考えるって、要はO2とCO2を評価しろってことですか?」 あご 「そうね、どっちも重要なものでしょ?」 まつげ 「CO2って評価できたんですね」 あご 「まぁ正確じゃないけどね、正確に測定しようとするとカプノメーターって機械…
SPO2を測っておけば、SPO2 98%前後ならば呼吸に関してはOKだよ みたいな考え方が看護師の中で蔓延っています。 ・・・あ、ごめんなさい看護業界を知ったかで勝手に貶めてすみません。 でも、少なくとも今まで働いていて私に換気のことに意識を向けてくれた…
あご 「さて、ついに呼吸の最後の評価項目「SPO2」よ」 まつげ 「やっと私でも身近なものが出てきましたね。正常値96~100%で評価して終わりですね」 あご 「そうね、ちなみにPEARSでは94%以上かどうかで評価するのよ」 まつげ 「なんでですか?」 あご 「理…
嫌いな人に寄っていくようにすればその人が0点の人間じゃ無いことも案外わかってくるもんです。 もちろん嫌いな人と接していると、こちらにストレスが貯まることもありますよね。 そしたら離れましょう。別に無理に寄っていく必要もありませんから。 まぁ私…
あご 「お待たせしました。次こそ胸部の聴診よ」 まつげ 「いや、もう大丈夫です。こうなったら聴診器を使わないで所見を取り続けましょう」 あご 「・・・あなたってそういうひねくれてる所あるわよね」 まつげ 「そうですか?」 あご 「そうよ、あなた自分…
電車にギリギリ乗れて息が上がっているのを我慢して鼻をピーピーいわせてると 必要な吸気に比べて空気の通り道が狭いから音がなるんだよな〜 肺の聴診の笛音と同じ原理だよな〜 と感慨深くなりますよね。 さて、ここでは呼吸努力について記載します。 大まか…
まつげ 「呼吸の評価の項目なんて他にあるんですか?さっさと聴診器当てればいいのに」 あご 「そうね、聴診器での肺の聴取も重要な項目の一つよ」 まつげ 「ですよね、しかも得るものが多いような気がしますけど」 あご 「まぁそう言わずに、あと一項目残っ…
私自身は、PEARSは小児のためのものだから関係ないなという思考にはなりませんでした。 むしろ、「小児の安定化ができるなら、それよりも身体の機能的に余裕がある成人に対しては、より余裕のある対応ができて早急に安定化させることができるのでは?」と思…
まつげ 「第一印象でも気道の評価って話になりましたよね?」 あご 「そうね、気道の確保は何よりも優先されるものだからね。強調しすぎって事はないと思ってね」 まつげ 「正直、何回やるんだって感じですけど」 あご 「あら?でも実際に急変の場になったと…
PEARSでの第一印象に関しては説明しましたが 第一印象は生命の危機が迫っているかををとっさに判断するツールです。 しかし、多くの看護師はそんなに生命の危機が迫っている場面に立ち会う事は少ないのではないでしょうか? PEARSには体系的アプローチという…