Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

呼吸回数

呼吸を学びたい

「呼吸管理について教えて欲しい」 とスタッフに個別で言われたので、 何か気になったことがあるのかを伺ってみるも、 「何を学んだら良いかわからないので、 とりあえず呼吸管理と称したが、○年目(←若手) は何を勉強したら良いでしょうか?」 という質問…

呼吸回数をどう活用する?③

呼吸回数を測定するようになったけど、この情報をどうしたらいいのかわからん。 という方もいると思うので、個人的な活用方法を紹介します。(あくまで個人的なものです。) 以前お伝えしたのは、呼吸回数(というかバイタルサイン)を使用して以前の値との…

呼吸回数をどう活用する?②

呼吸回数を測定するようになったけど、この情報をどうしたらいいのかわからん。 という方もいると思うので、個人的な活用方法を紹介します。(あくまで個人的なものです。) 以前お伝えしたのは、呼吸回数(というかバイタルサイン)を使用して以前の値との…

呼吸回数をどう活用する?

呼吸回数を測定するようになったけど、この情報をどうしたらいいのかわからん。 という方もいると思うので、個人的な活用方法を紹介します。(あくまで個人的なものです。) 呼吸回数を測定したら(というかバイタル測定をしたら) 頻呼吸、徐呼吸(多すぎ、…

呼吸回数測定でよくある質問

Q①呼吸回数を測定することで得られる情報は? →回数の増減で、 低酸素の有無の予測、 換気の評価、 交感神経or副交感神経の優位の予測など 回数測定の過程で、 努力呼吸の有無、 異常音の有無、 呼吸補助筋の動きの評価など Q②全患者測定する必要ある? →じ…

酸素の流れ、エネルギー産生から呼吸回数測定を考えてみようぜ

まず、呼吸とは何か 『 体外から取り入れた酸素を各組織に送り届けてエネルギーをつくり 、 その代謝により産生された二酸化炭素を肺胞まで送り届けて体外に 出す』 呼吸の問題は肺などの呼吸器だけの問題では無く、循環(心臓・血球など) の問題も考えるこ…

呼吸回数測定の重要性が詰まった論文③

さて、続きです。 前回↓↓↓↓↓↓↓ 呼吸回数測定の重要性が詰まった論文② - Dream-Nursing どの位の呼吸回数の閾値が患者介入に値しますか? 専門科チームや救急チームなどの医療緊急対応チームを起動するためのシステムの中で、成人の「異常な」呼吸回数の定義…

呼吸回数測定の重要性が詰まった論文②

さて、続きからです(゚∀゚) 前回↓↓↓↓↓↓↓ 呼吸回数測定の重要性が詰まった論文 - Dream-Nursing 重症度の指標としての呼吸数 1993年、Fieselmannらは、27回/分以上の呼吸数が病棟での心停止の最も重要な予測因子であることを報告した。 Subbeらは、不安定な患者…

呼吸回数測定の重要性が詰まった論文

ちょっとずつ読んでみよう(゚∀゚) Respiratory rate: the neglected vital sign MichelleA Cretikos, Rinaldo Bellomo, Ken Hillman, Jack Chen, Simon Finfer and ArthasFlabouris Med JAust 2008; 188 (11): 657-659. || doi:10.5694/j.1326-5377.2008.tb018…

呼吸回数って何に役立ってるの?②

ヌゥ 「わかった?」 後輩 「何がですか?」 ヌゥ 「患者評価で呼吸回数の測定をどう活用するかについてよ」 後輩 「・・・いや、何も聞いてませんけど?」 ヌゥ 「え?貴方私のツイッターのフォローしてないの?」 後輩 「知りませんよ。なんで職場のスタッ…

呼吸回数って何に役立ってるの?

後輩 「ヌゥさん」 ヌゥ 「あら?どうしたの?」 後輩 「私、最近呼吸回数測定してるんですよ」 ヌゥ 「そうなの?偉いじゃない」 後輩 「それで、今までしばらく呼吸回数測定していて感じたことなんですけど」 ヌゥ 「うんうん」 後輩 「これで何がわかるよ…

呼吸回数を測定するだけ?

呼吸回数を測定して異常値だから報告って、それはただのモニターと同じではないでしょうか?看護師に求められるのはもっと別の事ではないでしょうか? といった意見を頂くことがあります。 グゥの音もでません、ごもっともです。 機械ではない医療者は、患者…

呼吸を再現してみようぜ

さてさて、呼吸回数を測定することの重要さを強調する医師や著書が増えてきましたが、 そんな所でよく言われている事があります。 それは 「患者の呼吸を真似してみると促迫しているかどうかがわかりやすい」 というものです。 これは呼吸回数を1分間も測定…

呼吸回数とSpO2

さて、前回までは「そもそも、呼吸回数を測定することで何がわかるのかがわからない」という意見に対する答えを記載しました。 この意見は若手、特に就職してすぐの看護師や2年目くらいの看護師に多い意見です。 まぁ、それほど臨床の経験を積んでいるわけで…

測定しない理由?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

さて、ここまでで呼吸とは 『体外から取り入れた各細胞に酸素を送り届けエネルギーをつくり、その代謝により産生された二酸化炭素を肺胞まで送り届けて体外に出す』 という説明をしてきました。 また、 「外呼吸・内呼吸のなかで障害が起きている部分(酸素…

ショックに絡めて考えると?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

さて、前回はエネルギー産生の代謝について説明しました。 なぜこんなことをやったのか? それは、この辺を理解しておくと、ショックの理解を助けてくれるからです。(と私は思っています) ショックとは「酸素の需要と供給のバランスが崩れて、組織低酸素状…

呼吸って結局何してんの?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

※注意 こちらの記事は私が不勉強であったせいで、事実と異なる記載がされております。(詳細は最後の追記に書かれています) 記事を消そうかとも思いましたが、戒めの為に残しておきます。 さて、次は呼吸によって人体が最終的に何をしているかを考えます。 …

呼吸を構成するもの:呼吸回数が重要な事を考える為の基礎知識

呼吸回数を数えるのが重要な理由は、 「急変前の患者が予測出来るから」 と今まで何回も言っておりますが、そろそろもう一歩踏み込んでみましょう。 呼吸のことを掘り下げて考えると、患者の状態把握に役立ちます。 それでは頻呼吸を呈している患者の身体で…

バイタルサインのポイント

バイタルサインをここでは体温、血圧、脈、呼吸、意識の5項目とします。(もし尿量が把握できる環境にいれば尿量も含めて6項目とする) バイタルサインを把握することで、症状の激しさとバイタルサインの変化の度合いに注意し、緊急性が高いか、そうでないか…

呼吸回数は大事だぞ⁉︎③

前回わちゃわちゃと論文を引用しましたが、 それらをふまえて、単純に 呼吸回数20回以上で「おや?」 呼吸回数22回以上で「体調悪い?」 呼吸回数26回以上で「ヤババ!?」 呼吸回数30回以上で「急変する!?」 と割り切って考えてしまうのも最初のうちは良い…

呼吸回数は大事だぞ⁉︎②

前回、SpO2だけだと状態変化の認識が遅くなると書きましたが、 こういった話をすると、必ずでてくる返答が 「お前の言いたい事はまぁわかった。でも忙しいんだよ」 というものです。 これに関しては、こんな論文もあります。 「多くの看護師が呼吸回数を測定…

呼吸回数は大事だぞ!?

呼吸回数は昔からバイタルサインの一つとは言われますが、 呼吸回数を測定している件数は、職場によってはほぼ0%です。 (ウチも似たようなものですが、最近8%くらいになりました) 昔からバイタルサインの一つに挙げられる割には、測定されていることの少…

エアウェイについて

ある日、訪室した患者の呼吸が明らかにいびき様呼吸でした。 すぐに気道確保しましたが、中々解除されない。 とりあえず人手を呼んで、医師に鼻咽頭エアウェイ入れてもらったらいびき様呼吸は無くなりました。 どうやら意識障害からくる舌根沈下が原因だった…

Respiratory rate 6: the benefits of continuous monitoringについて

そして記事の6回目、最後の記事です。 https://www.nursingtimes.net/clinical-archive/respiratory/respiratory-rate-6-the-benefits-of-continuous-monitoring/7026523.article この記事では、呼吸回数の持続的なモニタリングの利点が記載されています。 …

Respiratory rate 5: using this vital sign to detect deteriorationについて

さて、記事の5回目ですがケーススタディでした。 https://www.nursingtimes.net/story.aspx?storyCode=7025907&preview=1&hash=CECBAC6B37F67F1E8A6F00EC54518629 しかし、これは呼吸回数が重要な指標になるというのを主張できるようなケースではなく どちら…

Respiratory rate 4: breathing rhythm and chest movement について

さて、シリーズ4回目です。 https://www.nursingtimes.net/story.aspx?storyCode=7025660&preview=1&hash=8F7A53DF102470EBECEFBF26EE35CE4F 今回は呼吸パターン、リズムに関してです。 呼吸回数の増減は数値で見られるので、 機械的に「増えた」「減った」…

Respiratory rate 3: how to take an accurate measurementについて

さて、3回目の記事です。 https://www.nursingtimes.net/story.aspx?storyCode=7025005&preview=1&hash=73DE4444342369BA5DADDB742951DD87 introductionに「毎分3~5回の呼吸回数の変化は患者の状態変化を示す可能性がある」と記載されており、さっそく呼…

Respiratory rate 2: anatomy and physiology of breathingについて

さて、記事の二つ目ですがこれは解剖生理の再確認の記事になっています。 https://www.nursingtimes.net/clinical-archive/respiratory/respiratory-rate-2-anatomy-and-physiology-of-breathing/7024714.article 今までも紹介していたように、まず呼吸には…

Respiratory rate 1: why measurement and recording are crucialについて

Respiratory rate 1: why measurement and recording are crucial https://www.nursingtimes.net/clinical-archive/respiratory/respiratory-rate-1-why-measurement-and-recording-are-crucial/7023829.article#.W-DZxYRfCeE.twitter さて、改めてこの記事…

バイタル評価 呼吸⑧総括

換気も評価と言われても最初はピンとこないかもしれません。 要するにちゃんと二酸化炭素を吐けているかと言うことです。 ただ、もちろん換気のことを考えられるのはとても魅力的ですし、これをふまえた患者評価が最終的な目標にはなりますが、 最初は「呼吸…