Respiratory rate 5: using this vital sign to detect deteriorationについて
さて、記事の5回目ですがケーススタディでした。
しかし、これは呼吸回数が重要な指標になるというのを主張できるようなケースではなく
どちらかというとNEWS SCOREに関する内容であるような気がします。(あとCRB65というスコアにも触れられています)
NEWS SCOREは「バイタルを入れれば機械的にスコアリングと何時間毎に様子みたほうがいいか提案しまっせ~」というものです。
ここでは「呼吸回数が~」というよりは、様々なバイタルサインを踏まえたアセスメントをすることの重要性を強調しているような気がします。
ただ、今までの記事の中で説明した呼吸パターン、リズムなどの記載もあるので是非ふりかえって見てください。
ただ、呼吸回数の重要性を主張する際に出てくる問題が、
このケースのように「呼吸回数だけで判断ができない」という事です。
こういう場合「ほら、やっぱり呼吸回数測ったって仕方ないじゃん」という主張をしてくる人がいます。
確かに、呼吸回数”だけ”では諸々の予測は難しいです。
しかし、私が今まで主張していたのは
「呼吸回数サイコー!みんな呼吸回数さえ測っていれば間違いないぜ」
ではなく
「呼吸回数を測定することはこんなにメリットがあるので普段の業務に取り入れよう」
というものです。
前者の様な「呼吸回数至上主義」だと、私が嫌いな「血圧にしか注目できない」考え方と同じです。
なので、「呼吸回数が正常だからOK」という考え方も危険です。
是非、レベルは?呼吸は?循環は?などの色々なバイタルサインを踏まえた考え方を意識してみてください。
ただ、「呼吸回数を意識した業務をしていたらココが良かったよ」というのを何か具体的に言えと言われると難しいです。
「測定していたから急変が防げた」という様な経験もないですし……。
これも、周囲に呼吸回数の重要性を主張するのに説得力が薄くなってしまう原因の一つなんですよね。
まぁ、強いて言うなら自分の受け持ち患者でも受け持ちじゃなくても
「スタッフコールが鳴った時とか急変で人手がいる時には、既に私がベッドサイドにいることが多い」
というところがメリットと考えるならメリットでしょうか。
私が休みの日にも何か起きたら「あれ?あいついなくね?」と探されるレベルです。
これが呼吸回数を測定する様にしているからかどうかはわかりません。
……考えようによっては貧乏神です(笑)
だからみんな言うこと聞いてくれないのかな?
みんな私のこと嫌いなのかな〜?