バイタル評価 呼吸⑧総括
換気も評価と言われても最初はピンとこないかもしれません。
要するにちゃんと二酸化炭素を吐けているかと言うことです。
ただ、もちろん換気のことを考えられるのはとても魅力的ですし、これをふまえた患者評価が最終的な目標にはなりますが、
最初は「呼吸回数が多い患者は危ない」というだけでも認識してもらえればと思って色々書きました。
まぁ、途中からPEARSの宣伝みたいになっていましたが……。(もちろんそれも兼ねてます(笑))
呼吸回数の重要性が強調されるようになって何年も経っています。
最初の方に紹介した論文なんて1993年とか2003年とかです。
それでも呼吸回数の測定が普及しないのは何故でしょうか?
多くの書籍で呼吸回数の重要性が叫ばれるようにもなっています。
それでも呼吸回数の測定が普及しないのは何故でしょうか?
色々なスコアリング(SIRS、qSOFA、NEWSなど)で呼吸回数が項目として挙げられています。
それでも呼吸回数の測定が普及しないのは何故でしょうか?(しつこい(笑))
私の勝手な思い込みもあると思いますが、
一般病棟の看護師としての意見を述べると
呼吸回数を測ったから何が変わったのかというのがわかりにくいからではないかと思います。
「呼吸回数測ってるけど測る前より患者の急変減ったの?」
「呼吸回数が多いからって慌てて報告とか介入してたけど急ぐ必要あったの?様子見でも同じだったかもよ?」
私が今まで言われてきた言葉です。
正直、これらの言葉に明確にお応えするのは難しいです。
気になる患者がいるけど介入しておかないでおくねとも出来ませんし、
確かに私が気にしていた患者が全例体調が悪くなるというわけでもないので的中率100%でもありません。
それくらいになれば、きっとみんな呼吸回数測ってくれるんでしょうね
ただ、決して呼吸回数だけで患者を評価するのはやめましょう。
呼吸回数は重要ですが万能ではありません。
バイタルサイン、身体所見を総合的にみて状態を評価してください。
そして、その為にPEARSを学んでみてください。
患者評価の確立した一つの視点が学べます。
きっとあなたの役に立ちます。
今回の学び
呼吸回数の重要性は確立されてきている。あとは現場で活かすだけ。
ただ、呼吸回数測定は万能ではない。