バイタル評価 循環④
なぜかバイタルサインの話をすると血圧を思い浮かべる方が多い印象があります。
私はどちらかというと手首を触ればすぐに感じる事ができる「脈拍」の方が好きなんですが・・・。
脈の拍動って落ち着きません?
・・・大丈夫ですよ?自分が気持ち悪い自覚はあります。
そんなことより血圧のことですが、皆さんやたらと気にしますよね?
○○さんが出血しました → 血圧は?
〇〇さんが発熱しました → 血圧は?
〇〇さんが転びました → 血圧は?
だいたい、血圧が下がってたら「血圧が下がってます」って報告になると思うんですが?
いや、まぁ基本的なバイタルサインも測定しないで熱が出たから「先生、熱が出ました」と報告するだけの看護師もいるからなんとも言えませんが・・・。
・・・最近愚痴が多いですね。
さて、ここからはPEARSからは少し離れますが血圧の話です。
血圧の異常は高いか低いかに分類されます。よって、
・高い → カテコラミンリリースの代表的な病態か
・低い → ショックか
を見分けることが重要になります。
カテコラミンリリースとは、生命の危機に身体が生理的にある反応を起こした状態です。カテコラミンの放出です。そのままですね。
この辺の考え方は、
著書『バイタルサインからの臨床診断』
サイト
『Clinical physiology of vital signs』
に詳しいです。
ここにも出血などで循環血液量が減った場合は血圧の変化よりも脈拍・拡張期血圧の変化が先に出ることが記載されています。
そしてそれを「代償」と呼んでいます。
この代償という考え方を看護師の皆さんには是非認識していただきたいです。
さらに、血圧にはいくつか種類があります。
収縮期血圧 → 出血状態の評価、降圧薬の評価
拡張期血圧 → 冠動脈(心臓)の血流の評価
平均動脈圧 →心臓以外の重要臓器の評価
上記3つの種類と何を表しているかは覚えていてもいいのではないかと思います。
今回の学び
血圧がそれぞれ何を表しているかを把握する。
「代償」の考え方を理解する。
参考文献、サイト
『バイタルサインからの臨床診断』
『Clinical physiology of vital signs』