お勧め本(お仕事編)
人にお勧め本を聞いてばかりでしたので本棚の整理と共に、少し自分のお勧め本も考えてみました。
以前から話していますが、仕事の面で言えば、私の患者評価の方向性を決定付けたのはこちらの本です。
バイタルサインからの臨床診断 改訂版〜豊富な症例演習で、病態を見抜く力がつく!
- 作者: 入江聰五郎,宮城征四郎
- 出版社/メーカー: 羊土社
- 発売日: 2017/03/13
- メディア: 単行本
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こちらは、前半にバイタルサインに関しての総論と各論、後半には事例を使った練習問題という作りの本になっています。
バイタルサイン………そう、医療者であれば誰もが知っている基本的な情報にも関わらず、
本当に有効に活用されている事は少ないのではないかと感じさせるあのバイタルサインです(笑)
特に私達看護師は自分で検査をオーダーすることが出来ません。
よって、患者の状況を把握するのに必要になるのはバイタルサイン(そして身体所見)です。
看護師とバイタルサイン、切っても切れない関係ですよね?
それにも関わらず、バイタルサインを自分達の武器にしていない看護師のなんと多いことか……
と、感じる事が多々あります。(自戒も込めて)
- 発熱したら医師へ報告のみ(もしくはすぐにクーリング、解熱剤)
- 呼吸回数は測らない
- 血圧の低い事しか重要視しない
- 頻脈・徐脈に慣れて評価しない
- 尿量の変化に疎い
- 意識レベル変化への評価が一定していない
胸に手を当てて考えてみて下さい。
該当する看護師さん、いませんか?
(ハーイ٩('ω' ))
そんな方はこの本を読んでみて下さい。
バイタルサインを患者評価に役立てる為の体系だった知識が得られます。
こちらの本は、そこまで難しい事は書かれていません。
それなのに読む度に発見があります。
(君の記憶力の問題では?と言われるかもしれませんが)
個人的には、
- 心拍の項で頻脈だけでなく徐脈の考え方もしっかり記載してある
- 尿量の評価に関しても記載がある
- そして勿論、呼吸回数の項がしっかり記載がある
これらの部分がとても気に入っています。
特に、尿量なんかは一年目の時に先輩にどう評価したら良いかを聞いても
「ん〜……」
で、終わってしまってハッキリした答えを聞けた事がありませんでした。
まぁ、尿量の評価はそんなに数値でハッキリ
「数値〇〇が正常‼️▲▲は異常‼️」
と言えるような項目でもないから説明が難しいという事だったのかもしれませんが……。
だから、私は若手の頃に医師の言う
「尿量が気になったら報告して」
が怖くて仕方ありませんでした。
尿量に関しては
『先輩が何故か教えてくれなかった七不思議』
の内の一つですね。
機会があれば他の六つも紹介します。
(……そんなにあるかな(笑))
あと、私がよく覚えているのは、
深夜にモニターをつけていた患者が臥床しているのに徐々に頻脈になっていった。
→なんでだろうと思って色々考えたが、この本で学んだカテコラミンリリースを疑って血糖測定
→低血糖
って事があったこと。
確か高カリウムでGI療法をやっていた患者だったと思います。
低血糖だけで頻脈だったわけではないかもしれませんが、気づくことができてよかったなと思った事例でした。
話を戻しますが、こちらの本は前半の内容を活かして患者評価をする事例が後半にいくつも用意されております。
正直、事例は難しいと感じるかもしれませんが医師達の思考の片鱗を見る事ができます。
目指せこのレベル(笑)
さらに、こちらの著者の入江先生は
『J-COSMO』で連載もされております。
気になった方はこちらもどうぞ。
ダラダラ書いてきましたが、
認定、専門、特定、診療看護師になって専門的な活動や教育、高度な医療行為の実践ができるようになるのはとても素晴らしいことだと思います。
しかし、何よりも基本的な事を疎かにしないように、
バイタルサインからの基本的な患者評価ができるように、
この本を読む度にそれを改めて忘れないようにしようと思います。
ちなみにこれは改訂版ですので、以前のものを持っている方もよろしければ本屋でパラパラみて読み比べてみて下さい。
新たな発見があるかもよ(゚∀゚)
オススメ本は下記記事にもあるよ。
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