循環評価しようぜ②
あご
「無事に戻ってきたわね」
まつげ
「だから大丈夫って言ったじゃないですか。会話も普通にできますよ」
あご
「ん~でも、なんか顔が白いかもしれないですね?」
まつげ
「私の勤務になってから、元々このくらいです」
あご
「なるほど、じゃあ第一印象としては意識○、呼吸○、皮膚色△ってところかしら」
まつげ
「うわ、出た第一印象」
あご
「せっかく学んだんだから活用していきましょ」
まつげ
「そうすると、この後はどうなるんですか?」
あご
「とりあえず、循環に問題がありそうってところにアタリをつけておきましょう」
まつげ
「はい」
あご
「次は、蘇生がすぐに必要かどうかだけど、それは問題なさそうね」
まつげ
「そしたら様子見ですか?これ以上できることあります?」
あご
「まぁ顔が白いことが気になるから一次評価していきましょうか」
まつげ
「はぁ~、このタイミングでやっていくんですね」
あご
「ABCDEで見ていきましょう。とりあえず現状、Aには極端な異常は無さそうね」
まつげ
「Bにもないと思います。動いたばかりだから呼吸回数多いですけどSpO2も90%後半ですし」
あご
「呼吸回数多いのは見逃せないわね、動いたばかりだから多いって言う判断が妥当なものか・・・、一応頭の片隅に置いておきましょう。ここまでで介入が必要そうなことを考えると?」
まつげ
「特にないと思います」
あご
「じゃあ次にC(循環)の評価にいくわよ」
まつげ
「循環はトイレ前はBP100/80台、HR110台、動くと140前後になります」
あご
「今のバイタルサインも測定しましょう」
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まつげ
「ベッドに寝た状態でBP90/70台 HR110台です」
あご
「安静にしてても基本的にHR100以上なのね。やっぱり少し心拍が早すぎるかしら」
まつげ
「でも血圧は・・・」
あご
「ホメオスタシスを考慮すると、血圧は破綻手前まで維持されることが多いわ。それ以外の方法で循環を安定させようとしている・・・たとえば心拍数を早くするとかね」
まつげ
「そうなんですか?」
あご
「あと体動で容易に心拍数が上昇する事を踏まえると循環血液量が不足していることも予測されるわ」
まつげ
「・・・ということは?」
あご
「補液の追加が必要になるかもしれないわね」
まつげ
「今投与されてる補液をもっと早く投与しますか?」
あご
「いや、勝手にやるのは良くないから、医師が来るまで少し待ちましょう。さっき報告したらすぐ来てくれるって言ってたから」
まつげ
「はい」
あご
「それまでに一次評価を続けときましょう」
………つづく