低血圧時の対応
血圧の成り立ちを考えてみると、
血圧は「心拍出量と血管の抵抗」によって左右されます。
そして、心拍出量は「心拍数と1回拍出量」によって決まります。
さらに、1回拍出量は「前負荷、後負荷、心筋収縮能力」によって決まります。
前負荷とは、
⇨血液がどのくらい心臓にあるか
後負荷とは、
⇨心臓が血液を外に送り出す時にかかる抵抗
心筋収縮力とは、
⇨心臓がどのくらいの力で収縮できるか
です。
以上を踏まえて考えると低血圧時の対応の理解が早いと思います。
低血圧時の対応を水風船にで例えてみます。
水風船 = 心臓
水 = 血液
血圧 = 風船の中の水を外に飛ばす力と量
とします。
水風船
ここから素敵なイラストが出現します。閲覧注意(笑)
心臓と血液があるとします。
まず、風船に水が少ない量しか入っていないと、風船の弾力だけでは水が遠くまで飛ばせません。
なので、水を補充(点滴)して風船(心臓)を膨らませる必要があります。
そしてこの場合、膨らんだ量が多ければ多いほど風船が戻る力が強くなるので飛ぶ水の量は多くなります。
これが前負荷を増やす(輸液をする)ということです。つまり、風船自身の元の大きさに戻る力を最大限利用するために輸液をする。
次は、水を飛ばす力を増やすために風船の口を締めます(血管収縮薬)。
ホースの口を潰すと水が飛ぶ遠くまで飛ぶようになるのと同じ原理です。
これが後負荷を増やすということです。
そしてさらに水を多く・遠くまで飛ばすには、風船の縮む力だけでなく、外から力を加える(強心薬)ことを考えます。
これが心収縮力を増やすということです。
これらを踏まえて考えると、
前負荷を増やす⇨補液
後負荷を増やす⇨血管収縮薬を使用する
心収縮力を増やす⇨強心薬を使用する
ざっくりいうと、以上が低血圧時の対応になります。
これらをショックの病態によって組み合わせていくようですが、基本的には
補液⇨血管収縮薬⇨強心薬
という流れになると考えられます。
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あご
「低血圧の対応の基本はこんな所かしらね」
まつげ
「いや〜センパイ、絵心エグいですね」
あご
「でしょ?今回は我ながら自信作よ。これ以上ないくらい上出来だわ」
まつげ
「マジですか?これで?」
あご
「よくわかるでしょ?」
まつげ
「いや、わかりづらいですよ?なんですかこの血の入ったゴミ袋は?」
あご
「だから、これは心臓の代わりだって言ってるじゃない」
まつげ
「しかも、絵だけで説明する自信ないから普通に文字書いてるじゃないですか?なんですか『少量』『大量』って」
あご
「あら?センスのわからない子ね」
まつげ
「これが芸術ならアタシ芸術のセンス無くていいです」
あご
「一応参考文献書いとくわね」
まつげ
「『この本読んでこのイラストが頭に出てくるの?』って思われること考えたら、筆者も迷惑でしょうね。
あご
「これからイラストの仕事バンバンこないかしら?」
まつげ
「おい、イラストレーター舐めんな」
参考文献
『ICU・救急ナース松田塾 呼吸と循環に強くなる! 』
『Dr.竜馬のやさしくわかる集中治療 循環・呼吸編〜内科疾患の重症化対応に自信がつく!』