体温評価しようぜ
まつげ
「先輩、患者の〇〇さんが発熱してます。先生に連絡しますね」
あご
「あら、大変ね。状態としてはどんな様子?」
まつげ
「え?いや、だから発熱してるんですよ。熱計ったら38度だったからナースコールくれたんです」
あご
「それであなた戻ってきたの?」
まつげ
「はい、早く先生に報告しないとと思って」
あご
「え?そんなに急を要する状態だったの?大変、ちょっと私も様子みてくるわ」
まつげ
「いってらっしゃい」
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あご
「ちょっと」
まつげ
「はい?」
あご
「〇〇さんケロっとしてたわよ」
まつげ
「熱に強いみたいですね」
あご
「あなた早く先生に報告しなきゃっていってなかった?」
まつげ
「はい、あ、先生によると経過観察でいいみたいです。使いたければ解熱剤も使っていいとの事です」
あご
「・・・まぁいいわ。あなた、患者評価にPEARS使ってみた?」
まつげ
「え?あれって発熱患者にも使えるんですか?」
あご
「いや、PEARSは一般的な患者評価のツールだからいつでも使えるわよ」
まつげ
「そうなんですね。いや、うまく使い所がわかっていませんでした」
あご
「そう、まぁ次から使ってみてもらうとして・・・あなた自分で調べたNEWS scoreはどうしたの?使ってないの?」
まつげ
「・・・ん~あれはあご先輩を驚かせようと調べただけですし、正直使ってないですね」
あご
「せっかく自分で疑問を持って調べた内容を業務に活かしてないの?」
まつげ
「まぁ・・・」
あご
「もったいないわね、自分で調べた内容で仕事うまくいくと嬉しいじゃない?」
まつげ
「いやなんかイマイチ自分だけ使ってるの恥ずかしいなと」
あご
「え?恥ずかしい?私なんかPEARSの一次項目ガツガツ書いてるわよ?『CRT>2秒』とか書いてると『誤字ってるから直して』ってよく言われるけど」
まつげ
「いや、そこまでメンタル強くないんで」
あご
「・・・せめて敗血症が疑われるかくらい評価しなさいよ」
まつげ
「え?そんなのどうやってやるんですか?」
あご
「あなた、私の『1分で判断!qSOFA講座』に出てないの?」
まつげ
「何ですかその胡散臭い講座?そんなの知りませんよ」
あご
「まぁ、ただqSOFAの紹介しただけだけどね」
まつげ
「またなんかのスコアですか?よくもまぁ次々と」
あご
「あら、覚えとくと便利よ?項目は『意識レベルの変容・収縮期血圧≦100mmHg・呼吸回数≧22回』の3つしかないから、もしベッドサイドで何も持ってなくても評価できるわ」
まつげ
「へ~それは便利ですね。私にもソレ教えてくださいよあごクイック先輩」
あご
「おっと、完全にバカにしてるわね」
まつげ
「とんでもない。教えてあごクイ先輩」
あご
「・・・意味違ってきてない?」
・・・つづく