Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

PEARSさえあれば大丈夫?

PEARSでの患者評価に正解は無い……と私は思っています。

 

体調の変化なんて疑おうと思えばどこまでも疑えます。

 

ただ、患者に状態悪化の傾向が見られず、問題なさそうであれば、この患者は様子を見ても大丈夫と何処かのタイミングで判断する必要も出てきます。

 

それをするにしても、自分が手に入れた情報を最大限活用する努力をしてからにしてほしいところです。

 

例えば、PEARSでは一次評価のなかで循環障害のタイプとして大きく2つ、循環血液量減少性ショックと血液分布異常性ショックを取り上げており、それぞれの循環不良の徴候としていくつか所見が述べられています。

 

しかし、血液分布異常の代表的なタイプである敗血症には、今ではqSOFAスコアという判断指標があります。

 

私の患者評価の一例ですが、患者評価にまずPEARSを使用します。

 

初対面やそれほど病態を理解できていない患者の場合もみんなPEARSです。

 

ただ、発熱患者には「感染症らしい」かどうかを判断してqSOFAスコアで「敗血症らしさ」を判定します。

 

2項目以上該当するなら陽性なので敗血症として動く必要があると判断し、それを医師に報告・提案します。

 

その後の患者評価はPEARSです。

 

ちなみにqSOFAスコアで陽性で無ければOK……ではなく(感度が低いので)、SIRSで患者評価をすることもあります。

 

発熱患者以外の患者評価の場合は、PEARSの評価で満足いかなければNEWSスコアを使うこともあります。

 

PEARSで一次評価してそんなに問題がなさそうだけどなんか気になる。

 

というときは、視点を変えて他の患者評価ツールを使ってみてはいかがでしょうか?

 

もちろん、PEARSで患者評価して満足いかなければまたPEARSを活用して患者評価をする・・・でも良いとは思います(笑)

 

ただ、どんな患者評価のツールも活用してこそですからね?

 

そこは声を(文字を)大にして伝えたい所です。