Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

体温評価しようぜ②

まつげ

「つまり、発熱が見られたらまず、緊急性が高いものかを判断してるってことですか?」

 

あご

「そうね、まぁ発熱だけに限った話じゃないけど」

 

まつげ

「それがさっき言ってた発熱性好中球減少症と髄膜炎と敗血症の3つなんですか?」

 

あご

「そうそう、この『プラチナマニュアル』にも"感染症エマージェンシー"って書いてあるわね」

 

まつげ

「先輩ってどこかの本の話多くないですか?本ばっかり読んでその内容ばっかり語ってると自分で何も考えられない人になりますよ?」

 

あご

「まぁ!ショーペンハウアーみたいなこと言うわね」

 

まつげ

「誰ですか?そのヘーゲルとガチンコして生徒取られた教師みたいな名前の人は?」

 

あご

「絶対ショーペンハウアー知ってるでしょ?まぁ確かに、あの時代は人の書いたものをさも自分の意見のように言って利口ぶるのが流行ってたみたいだけど」

 

まつげ

「嫌な時代ですね?まんま、あご先輩じゃないですか」

 

あご

「いや、読んだ本の内容を伝えてるのは否定しないけど」

 

まつげ

「だって先輩、なんだかんだ色んな本持ち出してくるんですもん。せめて一つ二つに絞ってくださいよ」

 

あご

「仕方ないでしょ?大体、医学分野でそんな万能な本なんてないわよ。まぁ確かに次々と文献を読んでいくんじゃなく、一冊を完全に理解するまで読み込むっていうのも一つだけど」

 

まつげ

「自分そっち派です。そんなに大量の情報覚えられません」

 

あご

「一応言っておくけど、自分が得た情報を全て暗記しておくのなんて無理だからね?どこにアクセスすれば今の疑問が解けるか。これを自分なりに確立しておくのが大切なのよ?」

 

まつげ

「……話がドンドン逸れていってますけど?先輩の『私頭いいでしょ?色んな本読んでるのよ』自慢になってます」

 

あご

「あなたがショーペンハウアーとか言い出すからでしょ?」

 

まつげ

「ショーペンさんの事を言い出したのは先輩ですよ?」

 

あご

「ちょっと、なにその新種のペンギンみたいな呼び方、可愛い」

 

まつげ

「やめてください気持ち悪い」

 

あご

「……まぁ要は怖い病気をまず除外してこちらの気持ちに余裕を持たせましょうってことよ。その為にqSOFAスコアは使えるわ」

 

まつげ

「そういえばそのqSOFAですけど、本当にそんなに役立つんですか?例えば意識の変容って具体的にはどのくらいですか?」

 

あご

「"意識の変容"って記載されてる所もあれば"GCS1点以上の低下"って表現されてる時もあるわね。要するに「ん?なんかおかしくね?」って感じたら陽性だわ」

 

まつげ

「じゃあ血圧が元々100以下の人は?」

 

あご

「ん〜難しいわね。ベースの血圧より低くなったら陽性って考えていいんじゃないかしら?」

 

まつげ

「なんか適当ですね」

 

あご

「まぁ重症を見逃すより軽傷を拾っちゃった方がマシだからね。っていうか、私は「こうしなさい」って言える立場には無いし」

 

まつげ

「いや、今まで偉そうなこと言ってたのに今更そんなこと言わないでくださいよ」

 

あご

「キッカケは私かもしれないけど、ここから先は自分で使ったり疑問を調べたりして試してみてよ。宮本武蔵の『五輪書』に"ここに記された内容を自分のものとして……"」

 

まつげ

「また出た……」