Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

2019-01-01から1年間の記事一覧

お勧め本(お仕事編②)

世界でいちばん愉快に人工呼吸管理がわかる本: ナース・研修医のための 作者: 古川力丸 出版社/メーカー: メディカ出版 発売日: 2013/03/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る はい、では引き続きお勧め本の紹介です。 『世界で一番愉快に人工呼…

お勧め本(お仕事編)

人にお勧め本を聞いてばかりでしたので本棚の整理と共に、少し自分のお勧め本も考えてみました。 以前から話していますが、仕事の面で言えば、私の患者評価の方向性を決定付けたのはこちらの本です。 バイタルサインからの臨床診断 改訂版〜豊富な症例演習で…

研修の方法案

アマゾンだかグーグルだかの会議の方法みたいな記事を見てちょっと思ったんですが・・・ 「事前学習してきて」と言っても期待できない部署での研修の場合、 まず事前学習内容の資料を研修開始10分~20分とかでみんなで読んでもらえば良いのかもしれない。 そ…

Hour-1 bundle②

ちなみにHour-1 bundleの前は3-and 6- hour bundleが提唱されていました。 3H bundle 乳酸値測定 血液培養採取 広域抗生剤投与 低灌流(MAP≦65mmHg以下)もしくは乳酸値≧4mmol/L(36mg/dL)なら晶質液投与30ml/kg 6H bundle MAP≦65mmHg以下なら(補液に対し…

Hour-1 bundle

Surviving Sepsis Campaign | Hour-1 Bundle ここにSSC(surviving sepsis campaign)のHour-1 bundleの詳細が載っています。 内容としては1時間以内にこれやろうぜ‼️って事になります。 乳酸値を測定(初期乳酸が> 2 mmol / L(18mg/dL)であった場合は、乳…

チームダイナミクスの映像

あと、私が職場のみんなに見てもらいたいと思っているのはACLS(PEARSにもあったかな?)のチームダイナミクスの映像です。 これ、初めて見た時は いや、私が求めてたのこれだよこれ〜 と感じました。 いわゆる、急変対応中の場面の悪い例、良い例が流れるん…

敗血症シミュレーション研修(案)

シミュレーション研修のテーマを敗血症にしてみたらどうなんだろうと考え始めてきたが、果たして現実的なのか? 目的とするポイントは3つ ①気づけるかどうか(qSOFAを活用して対象患者のバイタルが該当するかを評価出来るかどうか) ②危険性を認識し、医師に…

実習と患者評価

ご好評頂いております(と勝手に思っている)実習生への知識伝達ですが(笑) 当日シャドーイングをやってくれと師長に言われまして、 本当にただシャドーイングをやるだけにしようと思っておりました。 求められていることも把握していないし、 「夜勤の経…

敗血症と私

SSC(surviving sepsis campaign)は最初は主にICUと救急で開始されたもので、このプログラムが介入した後のデータを集めると効果的であったとされた。その為、今後はICU、救急以外にも介入していけばさらなる効果が期待できるのではという事で、ガイドライ…

患者評価をより良くする為に

患者評価について詳しそうな事を言ってて、コイツ自信満々じゃね? と感じる方々がいるかもしれませんが、 私は基本的に、 実際に自分の患者評価ははたして意味があるのか? 自己満じゃないのか? 他の看護師ならもっと早い段階での患者の変化に気づけるんじ…

『第一印象』勉強会の反省

今回の参加者は 1年生4人、2年生1人 の合計5人でした。 本当は1年生と3年生があと1人ずつ参加する予定だったのですが、当日の日勤の都合がつかずに参加できなかったようです。 そして、それ以上の年代の方々は特に参加の予定もなく、相変わらず人気の無い勉…

スキルの維持

発熱した患者や痛みを訴えた患者に対して医師を呼んで対応していただくのは容易い。 もちろん、急変とか突発的な事故とかそれが正解のケースもある。 ただ、もし医師を呼ぶのならしっかりとした理由が欲しい。 なので、面倒くさがりな裏の顔が出てくるのをグ…

勉強会『第一印象』の導入

さて、入院している患者が医療者に求めていることとはなんでしょうか? 優しさ? 腕の良さ? お金の安さ? いつでも対応してくれること? 人によって様々な意見があると思いますが、 私は 「死なないで退院させてくれること」 だと思っております。 え?極論…

何か気になる……時はどうする?

ちょっと気になったので書かずにはいられませんが、 「患者が布団を被っていたので起こさない」 とか、 「患者が体調が悪くて機嫌が悪いから起こさない」 とかは大変危険です。 その人のいつもの寝方を知っていて、それがいつもの寝方だと言うのであれば危険…

看護って……?

看護とは何か……を考えると夜も眠れなくなります(笑) ナイチンゲールさんは疫学と統計と衛生を駆使して圧倒的な結果を出したという逸話があり、 それを看護師の発祥とみなすのであれば、何故に疫学と統計がこれ程までに看護の分野から離れてしまったのか………

今更思う勉強会の反省

そういえば以前の勉強会の反省ですが、事前の広報の仕方にも問題があったかなと感じております。 (過去記事はコレ) 勉強会終了……そして反省。 - Dream-Nursing 張り紙で時間・場所・テーマ「バイタルサイン」の周知と 2週間くらいの間、朝礼(?)みたいな…

『何か変』を言語化するには患者評価のテンプレを使う

急変前の患者の状態がどのようなものだったかを分析すると 「何か変だと思った」 という表現をしている医療従事者がたまにいます。 この“何か”を突き詰めて考えてみると、 もしかしたら、呼吸の面で何かを感じたのかもしれないし、循環の面や患者との会話で…

報告に関しての提案

私は患者の変化に対する閾値が低い方だと思います。 特にバイタルや意識レベルの変化には敏感になってしまうところがあります。 「そんなん誤差じゃね?」 「よくある変動の中の一つじゃね?」 って言われることの方が圧倒的に多いのですが、 気になってしま…

傾眠へアプローチした結果

この事例はフィクションです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 17時頃…… スタッフ 「なんか患者 Aが変なんです。傾眠っぽいと言うか動作が緩慢で……でも会話し始めれば凄い多弁だし……」 医師 「……せん妄かな」(診察へ) という会話が聞こえてきま…

呼吸回数とSpO2

さて、前回までは「そもそも、呼吸回数を測定することで何がわかるのかがわからない」という意見に対する答えを記載しました。 この意見は若手、特に就職してすぐの看護師や2年目くらいの看護師に多い意見です。 まぁ、それほど臨床の経験を積んでいるわけで…

測定しない理由?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

さて、ここまでで呼吸とは 『体外から取り入れた各細胞に酸素を送り届けエネルギーをつくり、その代謝により産生された二酸化炭素を肺胞まで送り届けて体外に出す』 という説明をしてきました。 また、 「外呼吸・内呼吸のなかで障害が起きている部分(酸素…

ショックに絡めて考えると?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

さて、前回はエネルギー産生の代謝について説明しました。 なぜこんなことをやったのか? それは、この辺を理解しておくと、ショックの理解を助けてくれるからです。(と私は思っています) ショックとは「酸素の需要と供給のバランスが崩れて、組織低酸素状…

呼吸って結局何してんの?:呼吸回数が重要なことを考える為の基礎知識

※注意 こちらの記事は私が不勉強であったせいで、事実と異なる記載がされております。(詳細は最後の追記に書かれています) 記事を消そうかとも思いましたが、戒めの為に残しておきます。 さて、次は呼吸によって人体が最終的に何をしているかを考えます。 …

呼吸を構成するもの:呼吸回数が重要な事を考える為の基礎知識

呼吸回数を数えるのが重要な理由は、 「急変前の患者が予測出来るから」 と今まで何回も言っておりますが、そろそろもう一歩踏み込んでみましょう。 呼吸のことを掘り下げて考えると、患者の状態把握に役立ちます。 それでは頻呼吸を呈している患者の身体で…

論文使いのリハビリスタッフが現れた(゚∀゚)

以前の経験ですが……、 SpO2 が極端に低下する事を週に数回繰り返している長期臥床患者がいました。 長期臥床のため、肺の背側の多くの部分に分泌物が貯留し、広範囲に無気肺が生じているのが原因だと考えられていました。 それが、何かのきっかけで分泌物が…

呼吸回数測ってみようかな?とは思ったけれど

ちなみに、呼吸回数を測定する学生や若手看護師は実習先や職場では煙たがられるかもしれません。 というのも、呼吸回数の重要性は浸透してきてはいると思いますが、まだ充分ではないと感じるからです。 「呼吸回数?何それ?」って医師も看護師もいると思い…

私が呼吸回数を広めようと考えるまで

看護師3年目くらいから「呼吸回数は患者の評価に重要」という内容の著書を読んで衝撃を受け、啓蒙しようとしてきました。 「看護師が得られる情報でこんなに重要だと考えられるものがあるなんて!早速広めたろ」 しかし、先輩に言ったら 「それエビデンスあ…

勉強会終了……そして反省。

さて、今回の勉強会「バイタルサインのポイント」の最低限の目標は、「30分以内で終わらせる」というものでした。 仕事終わりにやる超勤のでない勉強会なんてやってられないと思いません? なので、少なくとも30分以内で出来る範囲の伝えたいことを伝えよう…

バイタルサインのポイント台本②

(前回の続き) 次は呼吸数の評価です。 25回というのは皆さんどう評価しますか? 頻呼吸ですね。 頻呼吸での代表的な3つの病態は、 ①呼吸不全 ②換気障害 ③全身炎症 (『J-COSMO』Dr.ゴローのバイタルドクター臨床日記より) になります。 ①は血圧からも疑わ…

バイタルサインのポイント 台本①

勉強会資料はこれを改変して使用する バイタルサインのポイント - Dream-Nursing 一般病棟への緊急入院の依頼患者A 65歳男性 腹痛あり 外来でのバイタル体温38.8度 血圧150/60 心拍数110回 呼吸回数25回 SpO2 96%会話は可能、寒気あり さて、この患者の入院…