何か気になる……時はどうする?
ちょっと気になったので書かずにはいられませんが、
「患者が布団を被っていたので起こさない」
とか、
「患者が体調が悪くて機嫌が悪いから起こさない」
とかは大変危険です。
その人のいつもの寝方を知っていて、それがいつもの寝方だと言うのであれば危険度は減りますが、
そうではない時は要注意です。
寒気を感じて布団を被らずにはいられないのかもしれないし、
機嫌が悪いのではなくて、体調が悪すぎてしっかり反応出来ないだけかもしれません。
呼吸にしても、
ただ眠っていていびきをかいているのと
気道閉塞が起きていびきをかいているのでは危険度が違います。
では、どうするのか?
確かに、朝早くに点滴が必要だからといって毎回患者を起こすのはしのびないかもしれません。
そういう時は、まず呼吸を観察してみましょう。
当たり前ですが、寝てても呼吸はしています。
布団や体の動き、近くに寄った時の音から、呼吸回数や呼吸音に異常が無いか確認しましょう。
もし患者の皮膚が少しでも出ていたら、そこの皮膚の色を観察しましょう。
顔の一部が蒼白、赤黒くなっていないかなどから循環や酸素が充分に維持できているか観察します。
それでも自信が持てなければ、患者を起こして患者評価をしましょう。
これが、一番確実です。
不快で嫌な顔をされたりするかもしれませんが、
問題無ければ謝ってまた寝て貰えばいいです。
別に必ず朝早く全員起こせと言っているわけではありません。
体調が気になる患者、
いつもと寝方や行動時間がなんとなく違う患者、
点滴を繋ごうとして触れた手が冷たい患者、
朝から不自然に動き回ってる患者、
返事はあるけどうまく会話が成り立たない患者
などなど
何か気になったら患者評価を行うことをお勧めします。
この「何か」を自分の中で確立させるためにも
PEARSやABCD評価などで患者評価を繰り返し、
決められた手順の中の「患者の状態変化を察知する経験」を重ねることが必要だと思います。