患者評価の基本に加えて
患者評価の基本としてはバイタルサインが挙げられますね。
バイタルサインには正常値があります。
そこに目の前の患者が当てはまるかどうかを踏まえて患者評価をするのが、本当に単純化した患者評価です。
そこから逸脱した患者が居れば介入が必要、逸脱していなければ介入は不要。
……こう聞くと、簡単そうですよね(笑)
ただ、それだけを指標にしていると個別性を踏まえた評価が出来ません。
年齢によって正常値は変化してきますし、
生活習慣によっても異なってきます。
また、既往や主病名によっても違うでしょう。
その人の普段の状況との比較も重要になってくるわけです。
ここが難しいですね。
収縮期期血圧が100を下回ったら低血圧(血圧低下)と形式的に認識していた私は
看護師一年目で患者の血圧が90台だったのでスタッフコールを押して職場を唖然とさせています。
めちゃくちゃ怒られ……はしませんでしたが、
めちゃくちゃ馬鹿にされました。
こんな事があってから、患者の普段の状況と自分が観察した内容に差があるかどうかを意識するようになりました。
これは“第一印象”の評価の部分で役に立っている感覚だと思っています。
普段はどうなのかを気にしていくことは重要です。
なので、普段から呼吸回数も測定してみてください。
普段の呼吸回数と今目の前の患者の呼吸回数を比較したいのです。
呼吸回数からは酸素化の予測だけでなく、換気についての情報、呼吸筋の疲労の具合、呼吸管理(中枢神経)の状態などが予測され、
患者評価の面でいろいろ考えられることがあるのです。