Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

Hour-1 bundle

Surviving Sepsis Campaign | Hour-1 Bundle

ここにSSC(surviving sepsis campaign)のHour-1 bundleの詳細が載っています。


内容としては1時間以内にこれやろうぜ‼️って事になります。

 

  1. 乳酸値を測定(初期乳酸が> 2 mmol / L(18mg/dL)であった場合は、乳酸を再測定)
  2. 抗生物質投与の前に血液培養採取
  3. 広域抗生物質を投与
  4. 低血圧または乳酸レベル≥4 mmol / Lであれば、30mL / kgの晶質液の急速な投与を開始
  5. MAP≥65 mm Hgを維持するために、輸液投与中または投与後も血圧が低下している場合は、昇圧剤を適用。


これを1時間以内に実行するというのは……如何でしょうか?


自分の職場に当てはめて考えてみてください。


私の場合は比較的医師やスタッフが充実している職場(だと思っている)ので、やろうと思えば実行出来ると思います。


血液ガス①採取(と同時に可能なら血液培養採取)


ルート確保(と同時に血液培養取れていなかったら採取)


抗生剤、輸液投与


患者観察強化(MAPを踏まえた昇圧剤の検討)


こんな感じの流れでしょうか?


しかし、夜勤となると話は別です。


私は現在、夜勤専従看護師なのでかなり偏見のある意見になってしまうかもしれませんが、


夜勤になると少ないスタッフで業務を回さなければならないので


スムーズな業務をしていくためには優先度の認識が余計に重要になってきます。


ここで敗血症に対する行動で問題になるのが、


「看護師が敗血症の怖さをしっかり認識できているかどうか」


という事です。


敗血症はHour-1 bundleというものが提唱されたくらいなので、


『時間との戦い』という面が強いです。


(『1 Hour bundleじゃないHour-1 bundleだぜ‼️』ってニュアンスが私にはよくわからないんですが(笑))


しかし、看護師の中には敗血症の存在や敗血症の危険性がまだまだ周知されていないと感じる時があります。


特に、感染症らしい発熱があった際の対応ですが


クーリングをする。

解熱剤を飲ませる。


というのが主な動きになってきてしまっていると感じる事があります。


クーリングや解熱剤の是非もそれはそれで問題があったりするのですが、


体温を見るだけでこのアセスメントになるのは早計な気がします。(状況にもよりますが)


せめて一通りバイタルを測定する。


特に敗血症に関しては、早期察知のツールとしてqSOFAというベッドサイドですぐ出来るスコアがあります。(ICU以外での使用となりますが)


それを実際の臨床で使ってみましょう。


たまに「それって本当に役にたつの?」という方もいらっしゃいますが、


まぁ簡単なので使ってみて下さい。


使用した感想をご意見として述べていただいた方が次につながります。

 


敗血症の危険性の認識


敗血症の早期察知の方法


これらを看護師が把握するだけでもHour-1 bundleの実施率が上がると思います。


このように、自分が業務の優先順位をつけるのに影響のありそうな情報(特に患者評価)は


アンテナを敏感にしておくと業務で悔しい思いをせずに済むかもしれません。


敗血症に関しては下記記事も参考に

⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

 

敗血症プチ勉強会 - Dream-Nursing

 

敗血症プチ勉強会② - Dream-Nursing

 

敗血症プチ勉強会③ - Dream-Nursing

 

敗血症プチ勉強会 総括 - Dream-Nursing


こちらはHour-1 bundleが、まだ出ていなかったのでsepsis sixが紹介してあります。

 

ただ、

 

Hour-1 bundleはまだ根拠が少ないから適切じゃないんじゃね?

 

という意見もあります。

 

European Society of Emergency Medicine position paper on the... : European Journal of Emergency Medicine

 

議論は尽きないですね(゚∀゚)