報告に関しての提案
私は患者の変化に対する閾値が低い方だと思います。
特にバイタルや意識レベルの変化には敏感になってしまうところがあります。
「そんなん誤差じゃね?」
「よくある変動の中の一つじゃね?」
って言われることの方が圧倒的に多いのですが、
気になってしまうと心配で心配で仕方ありません。
「じゃあ医師に伝えれば?」
と言われる事も多いのですが、確実な状態変化であれば報告します。
ただ、私が気にするのは医師に伝えるほどかと言われると少し躊躇う変化だったりします。
なので、自分は何が気になっているのかを言語化して整理し、
その気になる部分を示す情報(バイタル、身体所見、検査データなど)を集めて何かしらの確信を得ようとします。
さらに、私は看護師なので検査のオーダーは出せません。
なのでリアルタイムで得られる情報はバイタルと身体所見です。
自分の手持ちの知識の中では対処しきれないと感じたら持ち歩けるマニュアルやiPod touch内のメモやデータで対応します。
それでもダメならロッカーの書籍を使います。
最終的にはスマホを使って知識検索をします。
ここまでやっているとかなり時間を費やすことになったりしますが、
自分の中で仕事に支障が出ない範囲で可能な限り納得がいくまで調べます。
ここまでやって、自分が気になったものが検査をする必要がありそうという結論に至ったら医師に報告します。
何故なら、私は夜勤専従なので昼間よりも医師に報告するハードルが高い為です。
報告の仕方も気を使います。
まず、この電話は何を目的としたものか
例えば
①個人的に気になるだけ
→「すみません、報告なのですが」
②体調が悪化している(しそうだ)
→「患者の状態変化につき指示をもらいたい」
③急変
→「急変です」
これらをまず述べて、医師にどのように聞く体制を取ってもらうかを意識してもらいます。
まぁ、②、③は指示をもらうという目的があるのでそれほど難しく無いかもしれませんが、
①は気を使います。
自分なりに集めた所見を踏まえた結果、対応が必要だと思って報告しているので、
本音を言えば何かしらの指示をもらいたいところですが、
伝え方によっては「経過観察」になるからです。
指示がもらいたければ、ここを乗り越える必要があります。
その為に、何故そう考えたのか、何故報告という経緯に至ったのかを整理する力、
自分なりの患者評価の力が必要になると考えているわけです。
それがいかに説得力のあるものになるかが勝負です。
もちろん、医師が様子を見て大丈夫だと判断したものに対して逆らおうなんて考えはよっぽどじゃない限りもっていませんよ?
何もなければ何もないに越した事はありませんし。
ただ、患者観察テクの時も言いましたが、
ベストのケースとワーストのケースを考えた場合に
ベスト寄りの報告をしてしまうと様子見になることが多いです。
例、下血繰り返していますがバイタルは正常です (ネガティブな情報からポジティブな印象で報告を終える)
なので、「まぁ大丈夫だろう」のような自分の願望や願いを込めた報告をしないように気をつける必要があります。
(下記も参考に)
皆様、「経過観察の指示をもらう」という考えありきで医師への報告をするのは卒業しませんか?