Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

患者観察テク本

以前紹介したこの患者観察テク本ですが、

 

 


やはり読めば読むほど皆さんへの紹介したい思いは加速します。


まず、PEARS好きの私としてはPEARSとの関連性が強い事がとても気になります。


例えば、PEARSのいう「第一印象」ですが、こちらの本では


「パッと見判断」


という言葉で使用されています(笑)

 


第一印象は意識、呼吸、皮膚色の3つで構成されていますが、パッと見判断のほうは目、表情、体動で構成されています。


少し内容は異なりますが、目的・考え方は同じです。


どちらも緊急性の高さをすぐに判断するための使用されるツールです。

 

他にもPEARSでいう「一次評価」は「初期評価」と呼称されており、


PEARSの具体的に何を測定するかの項目と比較して、こちらは五感を使用してABCDEアプローチをどのようにしていくかが記載されています。


この辺から「こっち(PEARSもしくは患者観察テク)のがわかりやすい」などの好みが出てくるかもしれません。


ですが、ここでもやはり目的は一緒です。異常だと感じた所見がABCDEのどこにあるのかの評価です。


「患者安全信号機」はPEARSにはありませんが、まぁトリアージタグみたいなもんですかね。


この信号機の色ごとに介入内容やその後の行動などの基本的な考え方が記載されています。


表現としては、以前紹介した私の頭の中での考え方とのまさかの一致です(笑)

 

第一印象 外観(意識レベル) - Dream-Nursing

 

まるで自分のオリジナルかのように語ってた自分がとても恥ずかしいです。


PEARSと少し異なる部分としては、この本は多分独習する人を対象としているため、ベッドサイドでの具体的な思考の流れを丁寧に解説しています。


PEARSでいうとアルゴリズムの図を逐一詳細にどのように進むかを解説しているような感じです。


PEARSはインストラクターがテキストの補完を行いながら最終的にはシミュレーションという実践する機会がありますが、


この本だけで学ぶ場合はそのような機会を確保できないのが理由だと思われます。


さらに読み進めると、第4章にペーパーペイシェントを使った事例での患者観察テクノ活用方法を具体的に見ていく章があるんですが、


これがまた、汎用性があって使える(と私は思う)


この本を利用した看護学生の学習、もしくは新人研修を行うべきなんじゃねと思えるくらい。


理由は、ある一患者に対する訪室前から看護技術提供後(訪室終了後)の一連の流れを切り取ったものを事例として出しているからです。


これはどの場面でも応用できるだろうし、その上で、急変察知に対する意識も養える。


今まで急変系の勉強って「何か状態変化があること」前提で話を進めてましたが、


この本は「何か状態変化があることを考えているのは必要だが、何もないこともある」という流れでの動き方も解説してある。


この本は看護系の教育寄りの方々の中で話題になっているのかな?


そちらの分野の情報にはあまり通じていないので、詳しくはわかりませんが・・・


もし話題になっていないなら、今すぐ本屋行って立ち読みして欲しい(笑)(もしくは学校の図書館に購入してもらえ)


この本の内容を、


「いや、この程度のことうちの学生(もしくはスタッフ)はできているよ」


と感じる方々がいるのであれば、私が懸念している「看護師の患者評価の意識の低さ」みたいなのは今後なくなっていくんだろうなと思えて、未来が明るく感じられます。

 

 

 

 

 


ただ、私が感じる限りは……(゚∀゚)