PEARSが活用出来ても意味無い?
PEARSを活用しての患者評価についてですが、第一印象から一次評価を実施した結果、特に介入が必要なかったということもあります。
(まぁ、本当に何も無かったのか、この先何か起こるかもしれない変化を拾えたけれどもそれを有効活用できていないのかはわかりませんが)
これをどう捉えるかは人それぞれだと思います。
例えば、「結果的にそれほど大きな状態変化じゃ無くて良かった」と感じる人や
「必死に情報集めても何もないならPEARSが使えても使えなくても同じじゃね?」と感じる人もいるかもしれません。
確かにPEARSは、患者評価で活用すれば確実に状態変化を認識し急変前の察知、重症者への早期介入が出来るようになる・・・というものでは無いと思います。(“確実”に近づけることは出来ると思いますが)
日頃の業務で活用していく中でも、それほど大した状態悪化では無い患者が気になって患者評価をする・・・いわゆる「オーバートリアージ」になってしまう事もあると思います。
だからといって、PEARSがそれほど役に立たないと言われるとそれは違います。
PEARSには患者評価の基礎的な知識が詰まっています。
PEARSを日常業務で活用していくことで得られる経験、これを積み重ねてこそ、適切な患者に適切なタイミングで介入できる機会を増やすことに繋がると私は思います。
自分が「ん?」と思って患者評価をした結果何も介入が必要なくても、自分の勤務が終わってから何か状態悪化が起きるかもしれません。
もしかしたら、患者の状態変化の超早期をあなたはキャッチ出来ているのかも(ポジティブ〜)
患者が気になったにもかかわらず、自分の勤務帯では特に患者の状態に変化が無かったと言う場合、
私は勤務交代時に「△△を踏まえて考えると呼吸状態(循環状態)が気になるので次の勤務では少し気にして観察してみてください」という申し送りをします。
数日後の患者の経過から、自分のアセスメントが正しかったのかを振り返り次への糧とします。
こういったことも、まずは患者評価でPEARSを使ってみないと始まりません。
新しく得た知識やツールは使ってナンボですよ。
……使ってみてから文句言ってよね(゚∀゚)