PEARSを受講して④
さて、PEARSを受講して変化した事を考えてみます。
人の死ぬ経路は突き詰めると、「呼吸の問題」か「循環の問題」か、になってきます。
そして、PEARSではそこに焦点を当てて対応や評価を学び、安定化を図る動きを学ぶのですが、
これを知ってるのと知らないのとでは、いざ、状態が悪化していく患者を目の前にした時にやはり差が出てくると思います。
ACLSもそうですが、急変したら何をしたらいいか、全体像を把握出来ていると心に余裕が出来ます。
……ほんのちょっぴりだけですが(笑)
PEARSでは思考の部分が多くを占めているので、経験を積んで自信が出てくるには時間がかかるかもしれません。
そこが面白いというか魅力な部分でもあるのですがね〜。
学べば学ぶほど人間の身体の事を学習したくなります。
変な話、モチベーション作りの為に参加するのもいいかもしれません。
極論を言えば、PEARS限定で言うと
呼吸か循環の問題かを分類
→呼吸であれば4種類に分けて対応
→循環であればは2種類に分けて対応
という話になるんですが、
実際に自分がリーダーになって動こうとすると、これがなかなかうまくいきません。
しかし、回数を繰り返していくにつれて、ACLSのようにアルゴリズムに乗せて動いているというよりも、
解剖生理を元にして動けるようになっている自分に気づけると思います。
ただ、これは本当に回数を重ねないと難しいです。
そこで、研修のシミュレーションだけでなく、学んだ事を実戦で活かすようにして回数を稼いでいくことが必要です。
学んだ事は、実践で活かしてこそです。
自分が向上しているという感覚はモチベーションの維持にも繋がります。
実践の場でそんな気持ちになれれば、仕事も面白くなってきます。
……何が言いたいかと言うと、PEARSは死ぬ経路を学ぶ事で逆算して人を生かす経路を見つけて動きます。
この辺の考え方に慣れてくると、極端な話
「最終的に状態悪化の時に考える事、やる事は看護師の動きとしては同じ」
という考えに行き着き、いざ急変が起きてもフリーズするという事はなくなるのではないかと思います。
ただ、この極論が行き過ぎると
「まぁ急変したらPEARSとACLSで対応すれば割となんとかなるだろう」
という、前回書いた謎の万能感を持つようになって失敗するのです。
何事もバランスですが、難しいですよね。
私はといえば、日々の仕事の中で患者評価は基本的にPEARSでやっているので、
「状態悪化があったら嫌だな」
と単純なネガティブ思考にはならず
「状態悪化があったら嫌だな、もし呼吸が悪くなったら原因がこれならこうして、循環が悪くなったらこうするのか〜嫌だな〜」
と、前向きなネガティブ思考になっています。
……ネガティブは変わりませんよ?
だって状態悪化の対応自体は大嫌いだもの(笑)
苦手だから勉強してんのよ。