Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

2020-01-01から1年間の記事一覧

異動者の話

さて、部署異動発表の時期になってきましたね。 去年はPEARSやACLSを受講したスタッフがICUなどの急性期に異動していきました。 上司は 「急変対応出来るから」 「急変前に気づく技術を学んだから」 というような理由を挙げて、それらを役立たせる場所にいっ…

呼吸回数を測定するだけ?

呼吸回数を測定して異常値だから報告って、それはただのモニターと同じではないでしょうか?看護師に求められるのはもっと別の事ではないでしょうか? といった意見を頂くことがあります。 グゥの音もでません、ごもっともです。 機械ではない医療者は、患者…

呼吸回数を測定してどうする?

君は呼吸回数を測定する事が重症患者を見つける評価に繋がると主張しているが、 呼吸回数を測定することで重症だと騒ぐ事と血圧を測定して重症だと判断する事になんの差がある? 同じバイタルサインなのに…… ……みたいな意見をたまに頂きます。 前提とする事…

患者評価はどこで身につく?何で身につく?

手洗いの件で実感しましたが、人は正しいと思っていることや良いと感じた意見を踏まえて自分の行動につなげることが苦手なようです。 わかっちゃいるけど・・・と言うやつですね。 なので、今年は今まで以上に自分の意見を繰り返し発信していこうと思います…

一月のテーマ『スピノザ」

スピノザが求める真の善。 それは、追い求めるだけで人間の本性の力強さを得られる善 それを求めていく事がスピノザの考える“能動的に生きる”ということになる。 スピノザ哲学に能動・受動の考え方は重要である。 能動とは自分が存在する事に積極的になる行…

バイタル測定しようぜ

後輩 「○○さんが熱が出たので解熱剤持って行きます~」 ヌゥ 「・・・ねぇ?」 後輩 「はい?」 ヌゥ 「○○さんが熱でたって?」 後輩 「はい、ちょっと怠さがあって辛いから解熱剤を飲みたいそうです」 ヌゥ 「解熱剤を飲ませることは良いんだけど……、その熱…

脱水の所見②

後輩 「ってことは、口腔粘膜と腋窩の乾燥具合さえ見ておけばいいんですね」 ヌゥ 「いや、違うのよ。こういう話すると『〇〇は有用でその他は価値なし』みたいな二元論になりがちなんだけどそういうわけではないの」 後輩 「はぁ……(二元論?)」 ヌゥ 「例…

脱水の所見

脱水の所見でいわゆる特徴的な所見とされているもの 乾燥した粘膜 落ちくぼんだ目 皮膚の緊張感(ツルゴール)の低下 精神錯乱 脱力 発語困難 など 採血結果で実際に脱水だった患者と身体所見との比較をしているいくつかの論文を踏まえると、 皮膚の緊張感の…

後輩からの質問(脱水)

後輩 「ヌゥさんヌゥさん」 ヌゥ 「あ、良いところに。この前あなたが聴診器使いたいって言ってたから、今度は心音の聴診の資料作ってる所なんだけど」 後輩 「そんなことより聞きたいことがあるんですけど」 ヌゥ 「そんな事って・・・ひどいねぇせっかく希…

身体所見を何故、何のために学ぶのか?

以前も同じような事を書いたような気もしますが、 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 身体所見 - Dream-Nursing 一番大きな理由は、検査をオーダーできない看護師という立場で 可能な限り患者の状態を把握する方法は何か無いかを考えていった末の結論だった気がします。 医師が近…

後輩からの質問⑤

特殊な身体所見使ってみようぜ(呼吸苦を発見④) - Dream-Nursing 後輩 「・・・また恐ろしいモノ持ってきましたね。(前回参照) ヌゥ 「何が?」 後輩 「マニアックな身体所見ですよ!バルサルバってのは少しくらい聞いたことありますけど、腹部―頸静脈テ…

特殊な身体所見使ってみようぜ(呼吸苦を発見④)

腹部―頸静脈テスト(Abdominojugular reflux) 内臓の静脈血を心臓の方へ移動させ、静脈還流を増加させる手技 問題なければ中心静脈圧はこの手技では変化しない。(もしくは、1~2拍上昇してからすぐに正常に戻る) これは前負荷を増加させた時にそれを処理…

後輩からの質問④(静脈圧)

後輩 「静脈圧って、こんなことしないとわからないんですか?」 ヌゥ 「いや、カテーテル検査とかすればわかるよ?でもベッドサイドで簡易的に見るにはこの方法が主なものになるね。第5のバイタルサインなんて呼ばれてたりする」 後輩 「・・・え?今まで誰…

中心静脈圧確認してみようぜ!(呼吸苦を発見?③)

中心静脈圧 基本情報 中心静脈圧は基本的には右室の拡張期圧と同じである。 中心静脈圧は心機能および右心系の血行動態の重要な臨床指標になる。 中心静脈圧が正常であれば、頸静脈は仰臥位では十分に拡張し、立位では完全に虚脱して見える。 右心系の拡張期…

「私にはまだレベルが高いです」

BLSやACLS、PEARSの話をスタッフにすると大抵がこのように返答してきます。 これは私よりも歳下のスタッフによく見られる傾向なんですが (歳上は「今更」とか「私出来るし」とか「知らなくても仕事出来てる」とか言ってることが多い) これを言われてしまう…