「私にはまだレベルが高いです」
BLSやACLS、PEARSの話をスタッフにすると大抵がこのように返答してきます。
これは私よりも歳下のスタッフによく見られる傾向なんですが
(歳上は「今更」とか「私出来るし」とか「知らなくても仕事出来てる」とか言ってることが多い)
これを言われてしまうと何も言えなくなってしまいます。
私はあまり、強めにお勧めする事のできない人間なので
正直、断りの言葉としては良い手段です。
ただ、これを言われた側(というか私)は
「あ、この人はこのまま学ぶ気ないんだろうな」
と、感じてしまうのですが……(笑)
こういう後輩に対する返答としては
「いや、別に患者の病気が
『あ、今日は若手スタッフか、じゃあ体調悪くなるのやめとこ』
って気を使ってくれるならこんなこと言わないけど、
患者の病勢って受け持ちのスタッフ関係ないからね」
と、以前は少し意地悪をしていました。
そもそも、何故このような事をスタッフに伝えていたかというと、
自分が若い頃に、誰も患者評価から急変対応までの体系的なアプローチの仕方について教えてくれなかったからです。
結局じぶんでなんやかんや調べたり試行錯誤しながら学んできましたが(今も学んでますが)
今の知識があった状態で若手の頃に患者対応出来ていればと思うことがあります。
まぁ確かに患者評価の知識が無くても、ある程度病棟で求められる業務は若手の頃にこなせていたと思います。
しかし、果たしてそれは看護師であるからこその業務として実施できていたのでしょうか?
看護師がその業務をやる事の必要性はあるのか?
何故看護師が日常生活の援助を行う立場にいるのか?
何故そこに医学的な知識が必要なのか?
看護師がベッドサイドにいる時間が長い事の利点はなんなのか?
体調が悪いという事の伝達係?
ここをもう一歩踏み込んで考えて欲しいと思います。
まぁ、最近はBLS、ACLSの話をしてから「急変対応難しそう」という雰囲気になるのを見越して
最終的にPEARSの話をするのがスムーズだということに気がついたのですがね。
そうすると、
「PEARSに興味あります」
となります。
……ただ、実際にプロバイダーコースの話をすると
「私にはまだレベルが高いです」
という振り出しに戻るのですが(笑)
人に興味を持ってもらうというのは難しいものですね。