異動者の話
さて、部署異動発表の時期になってきましたね。
去年はPEARSやACLSを受講したスタッフがICUなどの急性期に異動していきました。
上司は
「急変対応出来るから」
「急変前に気づく技術を学んだから」
というような理由を挙げて、それらを役立たせる場所にいってもらうというような意見を述べてスタッフをピックアップしていました。
いや、急変対応はどの看護師も必要だし、
急変察知に関しては、むしろそれなりに安定していると考えられている患者が多い一般病棟の看護師に必要では?
という意見が頭をよぎりましたが、
異動者が、「上司から声を掛けられた時にちょうど興味が出てきてたから受け入れた」という、割とポジティブな理由を持っていたので快く送り出しました。
PEARS受講者で自分の職場を固めたいという自分の計画がまた振り出しに戻ったような気になりましたが(笑)
ただ、別の職場では「急変対応をICUなどの急性期で学んでから各病棟に送り出すことで院内急変を減らす」という目的の元、若いスタッフを集めるということもなされているようです。
ん〜、集中治療の分野で学んだ方々は確かに重症患者への介入は確立できると思いますが、
その方が一般病棟に移ることで院内急変が減ることに繋がるかと言われると疑問です。
モニター類や人的資源が整った環境で重症患者を評価するのと
一般病棟で患者評価するのでは意味が違ってくるのではないかと私は思います。
……
……
……
誤解の無いように言っておきますが、
ICU看護師が病棟看護師の代わりを簡単に出来ると思うなよ?
とか
重症患者を管理出来るからって、病棟看護師・外来看護師を下に見てんじゃねぇぞ?
とかそういう事ではありません。
こういうのって、看護部が各部署に人手を確保するのに述べられる、その場凌ぎの意見なんだろうなと考えてしまいます。
もしそうなのであれば本当に嫌です(笑)
本気で取り組むなら、集中治療を数年経験した看護師が各病棟に移動した結果院内急変が減ったというのをデータにして出したらいいのではないかと思います。
そしたら、看護部が看護研究をスタッフにやれと言うまでもなく、率先した看護研究を実施しているという事で
上司として素晴らしい姿勢が下に示せるのではないかと思います。
そんな長期的な視点もなく、行き当たりばったりな配置や計画に感じられるところが残念です。
まぁ、
私は新人が来ようが異動者が来ようが
PEARS受講者を増やす
or
バイタルサインの解釈を考える看護師を増やす
をモットーにやっていきます。