すぐに動ける!急変対応の基本⑤
さて、第5章はみんな大好き(?)発熱です。
基本的なバイタルサインの一つとして血圧と共に重要度1位と言って良い程、皆様に把握されているものではないでしょうか?
「とりあえず体温は測った」
と忙しい勤務の中で時間をやりくりするために、バイタルサイン測定と言う名の体温測定をしている人もいるかもしれません。
まぁ体温だけでは分かる情報は少ないですが、
何もやらないよりマシですね。
ちなみに、もし感染症が原因で患者の体温に変化があった場合、体温が高いより低い方が(38度より35度の方が)重症ですので注意してください。
この第5章では院内の発熱の原因として、考えて欲しいものとして8つの原因を挙げています。
ベテランでも中々8つは挙がらないのではないでしょうか?
少なくとも私は挙げられませんでした(ベテランでもないですが)
そして、これらを問題として考えた場合に見逃してはいけないものとして菌血症と敗血症が挙げられています。
この二つはちゃんと意味としては分かれていますので整理しておきましょう。
そして、これらを判別するツールがこのブログでも何度か出現しているSIRS、qSOFAです。
SIRSはqSOFAの出現でお役御免になったような感じを抱いていましたが、SIRSとqSOFAの比較の研究もあり、全く使えなくなったというわけでもなさそうです。
以前もブログで紹介しましたね。
SIRS(全身性炎症反応症候群) - Dream-Nursing
そして、呼吸回数の重要性が再度出てきます。
今度は生理的な考え方から呼吸回数の重要性が整理出来ますので、是非確認して欲しいところです。
『呼吸回数の増加が循環状態に関係する?』
というところも理解できると思います。
また、他にもこのブログで出現したバイタルサインの関係(デルタ20ルール、比較的徐脈、最大心拍数)も出てきますし
悪寒戦慄を患者が症状として訴える場合にこちらはどのような心構えが必要か、
そして、前記の院内発症の感染症に対する考え方も学ぶことが出来ます。
のテーマの所が興味深く、学びになりました。
また、最近流行り(?)のフレイルに関しても簡単に触れてあります。
発熱は、看護師が頻繁に目にする割には評価介入を学ぶ機会が少ないものではないでしょうか?
というか、先輩看護師からは特に情報提供も無いので自分から積極的に学んでいく姿勢が無いと知識は増えないかもしれません。
是非、この本を読んで興味を持って他の著書に移っていってください。