さよならqSOFA:SSCG2021
qSOFAスコアはICU外での敗血症の早期スクリーニングツー ルとして2016年に誕生したものでした。
これは意識レベル、呼吸回数、血圧の3つの変数のうち2つが陽性になっていれば敗血症を疑うとして打ち出されたものだったので当時は画期的でした(自分にとっては)
だって、それまでのツールのSIRSは採血しないとわからない項目もあったし、 感度が高すぎて熱が出てる患者はほぼほぼみんな引っかかるような 内容だったからです。
レベル・呼吸・血圧なら身体一つでほぼ評価できますしね。
だから敗血症の対応も早め早めにしていきたいと考えている自分にとっては、まさに待ち望んだツールといえるようなものでした。
これをうまく活用すれば、 呼吸回数の測定を浸透させられると思ったものです。
実際に、呼吸回数の重要性の気軽な導入として
「 敗血症のスクリーニングツールにも呼吸回数は利用されてるんだよ 」
と、何人のスタッフに啓蒙していったことか・・・。
まぁこれで行動変容(呼吸回数を測定するようになった) があったスタッフはほとんどいないんですが(笑)
しかし、そのqSOFAが2021年の敗血症ガイドラインから否定されています。
理由は「取りこぼしが多いから」(だと思う)
まぁよく考えれば、 これまでも正体をはっきりつかみ切れていなかった敗血症の診断を 3項目のみで診断しようということ自体が困難だったのかもしれま せん。
それ以外で紹介されているツールは、SIRS・NEWS・MEWSですが使用を推奨するところまではいっておりません。
何にしても・・・お疲れ様、qSOFA・・・。