髄膜炎、FN、結局敗血症の話(発熱の評価③)
体温に関しては、それだけで得られる情報が少ないことはもう述べました。
なので、緊急性の高いものから認識してそれを除外していく必要がある事も書きました。
髄膜炎発熱性好中球減少症、敗血症には注意しましょうという事ですね。
ちなみに、髄膜炎のことを調べていくと身体所見が、色々出てくるので
身体所見の面白さを知るのに良いのではないでしょうか?
フィジカルアセスメントとよく言われたりしますが
看護師の場合、肺の聴診・心音の聴診・腹部の聴診とかそのくらいしか学ばないのでは?
それで出来た気になっている看護師もいますが(しかも割とちゃんとできていない)
フィジカルアセスメント・・・というか身体所見はもっと奥深い分野です。
これだけでも十分学問になります。
このブログでも身体所見について取り上げられればと思っています。
そして、発熱性好中球減少症(Febrile Neutropenia 略してFN)に関してですか、
最初からFNの治療方針を基本に育つと大変危険です。
私は、最初に配属されたのが血液内科だったので
そこで育ったせいで抗菌薬の使用に関しての知識は
①熱が出た
②医師に報告
③血液培養1 or 2セット(医師によって違う)
の4ステップでできていました。
これはFNのガイドラインに沿った内容なので
発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドラインminds4.jcqhc.or.jp/minds/febrile-neutropenia/febrile-neutropenia-front-matter.pdf
(発熱性好中球減少症 ガイドライン2012 PDFです)
これを発熱に対する基本的な治療方針だと考えていると大変危険です。
耐性菌ワンサカです。
私はこれを基本に感染症の知識を認識していたんですが、
当時、私の担当だった微生物大好きプリセプターに
「グラム染色って知ってる?」
から始まった、微生物講座の延長で考えを改めさせられました。
詳しくはこんなブログなんかより、
など素晴らしい本がたくさんあります。
それらを読んで基本的な考えを得たほうが感染症のロジックがしっかり確立できると思います。
別に感染症に対するロジックなんて別に要らないと思う方もいるでしょう。
そういう方は
「タゾバクタムってなんでこんなに回数多いのよ」
「ちょっと時間空いてるからこの抗生剤(バンコマイシン)早めに繋いじゃうか」
「こんな半端な量じゃなくてもっとキリのいい量の指示出してよ。作るの大変」
とか言わないでください。
私とのお約束ですよ(゚∀゚)
ちなみに、私
「FNって免疫ない人の発熱なんだから敗血症より重症じゃね?だって免疫なければすぐ死ぬじゃん」
と、思っていた時期が昔ありました。
敗血症ってなんかやたらと研究されてるけどFNのがやばくね?なんでこっちのが地味なの?
みたいな。(別に地味じゃないんですが……)
多分、自分の働いてる科に関連したものを優遇したいという
謎の感情だったのだと思いますが・・・。
それで敗血症のこと調べまくってたら
なんとまぁ難しい難しい。
治療方針も確立されてないし、死亡率が恐ろしい
敗血症生ショックになると死亡率40%超えるようです。
そして敗血症のことを調べるに伴って、集中治療のことも少しずつ勉強するようになりました。
一般病棟なので全てを活かすことはできていないと思いますが、
基本的な集中治療の知識は、患者の評価つながるので有益だと考えています。
なので、以前から何度も言っていますが
敗血症のことを学ぶと集中治療の基本が学べます。
ぜひガイドラインに目を通すだけでもどうぞ。
こちらの記事にガイドラインのリンクあります。
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https://dream-nursing.hatenadiary.jp/entry/2018/12/22/111036