患者評価に大切なこと?
後輩
「ヌゥさん」
ヌゥ
「はい?」
後輩
「ヌゥさんが患者評価で大切にしているのってなんですか?」
ヌゥ
「ん~・・・」
後輩
「どうせ呼吸回数ですよね」
ヌゥ
「何それ?私をその辺の呼吸回数至上主義者と一緒にしないでちょうだいな」
後輩
「そんな謎の主義者いるんですか?」
ヌゥ
「いないわね多分。呼吸回数測定している医療者自体が少ないでしょうし」
後輩
「自分が最初に目をつけたって言いたいんですね」
ヌゥ
「いや、違うわよやめてよ。もっと早くに目をつけた医療者なんていっぱいいるわよ」
後輩
「あ、そうなんですね。こんなこと言ってくる人ヌゥさんくらいしかいないんでヌゥさん発信かと思ってました」
ヌゥ
「やめなさいよ、お偉方に怒られるわ。それに私が重要視してるの呼吸回数だけじゃないんだからね」
後輩
「え?そうなんですか?他に何かあるんですか?」
ヌゥ
「呼吸回数も重要だけど、私はまずカーテンを開ける前に患者さんに声をかけるとき、これに神経を集中させてるかね」
後輩
「・・・え?なんでですか?」
ヌゥ
「まず最初の声かけで返ってくる反応で患者の状態がどんなもんかのアタリをつけるためだね」
後輩
「はぁ・・・」
ヌゥ
「声をかけたところで、普通に返事があれば少なくとも緊急の介入が必要そうではない。返事がなければ何かあるかもしれないと考えてカーテンを開けるって感じかな?まぁPEARSで言う第一印象だね」
後輩
「以前聞いた第一印象は患者を見てから評価してませんでしたっけ?」
ヌゥ
「お、そうそう。良いところに気づいたね。でも、私は見える前から臨戦態勢に入る・・・というか声かけで返事がなければ意識レベル大丈夫?ってすでに考えながらカーテンを開ける」
後輩
「は~・・・、全患者そんなことやってるんですか?」
ヌゥ
「全患者というか、カーテンを開けて訪室する必要がある場合は全部ね。たまに油断して意識しないで開けちゃうこともあるけど」
後輩
「ほえ~・・・」
ヌゥ
「“声をかけた感じ”とか”見た感じ“に何か違和感があったらちょっと立ち止まって考える癖をつけておいた方が患者評価には有用だと思うよ」
後輩
「・・・疲れません?」
ヌゥ
「そりゃ疲れるわよ。まだ意識してないと抜けたりするから余計ね」
後輩
「なんか“声かけが重要”とか言われて『なんだ、簡単じゃね』とか思いましたけど、大分めんどくさそうなことやってますね」
ヌゥ
「感じた違和感をバイタルサインや観察項目からなんとか言語化していくのを喜びとしております」
後輩
「イカれた趣味ですね」
ヌゥ
「イカした趣味でしょ?」