後輩からの質問②
前回記事参照
ヌゥ
「・・・って感じで呼吸苦は評価するんだけど」
後輩
「って感じ……って、この間、心不全の身体所見が何か無いかを調べてきてくれるって聞いてたんですけど?」
ヌゥ
「うん」
後輩
「これはトリアージでは?」
ヌゥ
「いや、この間のエピソードは『廊下を歩いてたら喘鳴が聞こえた』って話だったじゃない?そしたら、そこからすぐに心不全に行き着くには少し飛躍しすぎかなって」
後輩
「はぁ・・・」
ヌゥ
「どっちにしてもまずは患者評価、その患者に蘇生処置が必要になるかどうかを判断しないと先に進んじゃダメよ」
後輩
「確かにヌゥさんは、この間の話を聞いたときに喘鳴だけで溢水の判断をしたことに引っかかってましたね」
ヌゥ
「引っかかってたというよりは、すぐそこの判断にたどり着けたのがすごいなぁと思って」
後輩
「くっ・・・なんて嫌味だ」
ヌゥ
「別に嫌味じゃないから。呼吸に関する患者評価のことは今までも何回か言ってきたから、具体的なヤバいシチュエーションをあげてみたんだけど」
後輩
「私が前回話したエピソードは、とりあえずこの中には当てはまらなそうですね。まぁなんとなく見た目で蘇生処置が必要そうなほどの状態じゃなさそうって感じましたけど」
ヌゥ
「お、それこそ第一印象での患者評価じゃない?」
後輩
「いや、ヌゥさんの言う第一印象ってツールを駆使して判断したわけじゃ無いんで」
ヌゥ
「そしたら次回からは第一印象を使って評価してみてよ。なんとなくの判断が具体的に言葉にして患者評価できるかもよ」
後輩
「じゃあ次の機会があればやってみます」
ヌゥ
「そんで、患者の呼吸苦の原因にアタリをつけると大きく2つの候補が考えられる」
後輩
「その2つが喘息と心不全ってわけですね」
ヌゥ
「とりあえず代表的なのを挙げただけだから、もちろん他にも肺炎とか肺塞栓症とかも考えられる状況はあるよ」
後輩
「ん~・・・身体所見って結局役に立つのかたたないのか……」
ヌゥ
「ふふふ、ここで私の調べてきた身体所見のお出ましよ」
後輩
「なんだ、結局教えてくれるんですね」
ヌゥ
「誰かさんが勉強する気になった時を逃してはいけない。鉄は熱いうちに打つべし打つべし」