第一印象④ 皮膚色
さて、第一印象の最後は循環の評価です。
今までと同じように、この「第一印象」ではあまり詳細な評価は要りません。
やっぱり少ない時間で目の前の患者に介入が必要かどうかを判断していきます。
では循環をどのように判断するか?
循環の「窓」として、脳(レベル)・腎(尿)・皮膚(色)が挙げられることがありますが
ここでは「皮膚色」に注目します。
蒼白、赤い、薄紫、まだらなど
また、出血の有無も見る必要がある場合も出てくるでしょう。
特に皮膚がまだらになっている場合は
敗血症などが原因で末梢への血流が低くなっていることを現していたりします。
この話を後輩にしていたら
「実際の顔色もよく見ないとなんですね。スマホでとった写真の判別なら自信あるんですけど」
と言われました。
どういうことか聞くと、アプリで顔を色々いじくった写真の見分け方を教えてもらいました。
そのアプリを使った後輩の顔は
絶世の美女になりました。
私は簡単に騙されてしまいそうです。
話を戻すと、皮膚色は顔色だけでなく露出している他の場所も見られるなら観察します。
まぁあんまり手足など他の場所で何か問題があるような色の変化を観察できたことは経験上無いですが・・・
抗生剤のアナフィラキシーになった患者の首元が真っ赤になってたのは経験したことがあります。
その時は医師にアドレナリン筋注を提案しましたが受け入れて貰えず、
抗ヒスタミン薬、ステロイドを試したのちに、3回目くらいの提案でようやくアドレナリン筋注を指示していただきました。
その後の振り返りで「あの時は看護師さんの提案をもっと早く受け入れればよかった」と医師が言っていました。
この医師のように自分が間違っていたかもしれないという事を素直に認めるのは凄い事だと思います。
しかも同職でなく看護師に対して・・・
私もこのようになりたいものです。
また話が逸れましたが、こういうこともあるので何か変だな~と思ったら衣服をめくって観察することも必要です。
この場合は第一印象で評価して(皮膚色に)問題があると思ったから(観察強化という)介入をしたというような考え方になります。
第一印象は介入するべきかしないかを判定するツールとして使います。
今回の学び
ヤバい皮膚色を認識しよう
(もし見た事無ければ、ネットの画像で色々みてみよう)
スマホの写真アプリには気をつけよう
自分の間違いを認められるようになろう