Dream-Nursing

世の中の看護師さんに発信したい、自分で学んだ文献などを記載する備忘録。看護師さん〇〇しようぜ!

状態変化から急変対応の最低限のラインってどこ?

患者の状態悪化から急変対応にかけての知識の最低限のラインを確保する為に提供する知識。

 

あまり複雑にすると浸透しない(というか嫌になる)だろうから極力シンプルに

 

 

まず、患者の体調が悪いと認識したら(正直、この認識する事自体が難しいんだが)

 

ポイント

※脈拍を確認※

 

選択肢は二つ

①脈拍が無い→CPR(院内だからACLS)へ

②脈拍がある→ABCDEアプローチへ

 

二択です。

 

脈の触れるか触れないかで患者の状況を判断して選択して下さい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

①脈拍が無いを選択

脈が無ければ人手を確保を依頼してCPRを(もう人手が確保出来てればACLSへ)

 

そしてACLSになったら

 

ポイント二つ目

※心電図波形を確認※

 

選択肢は二つ

❶VF or pVT → ショックが必要

❷心静止 or PEA → ショックは不要(アドレナリンを早く)

 

❶を選択する事になればDCを準備

❷を選択する事になればアドレナリンを準備

 

この後はACLSのアルゴリズムに従って動く(アルゴリズムの表を見てね)

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

②脈拍があるを選択

ABCDEアプローチで原因検索を

 

基本的な患者情報を取得(バイタルサインや主訴など)して患者評価へ

 

ABCDEアプローチになったら

 

ポイント三つ目 

※ABCDEにそって評価・介入※

 

選択肢は五つ(細かく言えば選択肢ではなく、五項目ですがシンプルにする為表現を統一)

 

A:気道

B:呼吸

C:循環

D:神経

E:全身

 

優先順位が高いのはAから順番なので、問題があれば逐一介入し、次の項目の評価へ

 

一通り評価・介入したら、再度患者評価を繰り返す。

 

つまり

 

脈の有無で二択(脈に触れて)

 

脈が無ければ更にショックが必要か有無で二択

 

脈が有れば、五択(というかABCDEアプローチの五項目)

 

これを繰り返す。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

二択、二択、五択(五項目)

二択、二択、五択(五項目)

二択、二択、五択(五項目)……

 

このくらいならハードル低いかな。

 

 

 

と、ここまで書いておいて気がついたが、

 

ただ、PEARSを劣化させて紹介してるだけじゃねーか!(笑)

急変対応の振り返り

急変対応の振り返りのまとめをA4一枚にまとめろという無茶ぶりが上司からありました。

 

振り返りの会議自体はもう終了したんですが、 その会議の着地点もあまり満足のいくものではありませんでした。

 

私だけかも知れませんが・・・。

 

そもそも、 参加人数が少なかった事が予期せぬ事態だったのですが、

 

まぁ、それは色々な考え方の人がいるから良いとして( 憤りは隠せない 笑)

 

今回の事例で、 少なくともこの職場の何が問題として露見したかかというのを明確にする振り返りであって欲しかったなというのが本音です。

 

①急変対応への知識の問題なのか

②コミュニケーションの問題なのか

 

他にもあると思いますが、大きく問題だと考えられる部分はこの2 つでした。

 

ここにアプローチするのに

 

①には急変対応のアルゴリズムの提示(ACLSの心停止のやつ)

 

②にはAHAのDVDにあるチームダイナミクスの映像を見て貰う

 

というのを今考えているのですが、

 

それだけで解決する問題だとは思っていません。

 

結局、 アルゴリズムを提示したところで持ち歩いたりしない限りはいつ起こるかわからない急変に対しての動きという意味で問題は解決しな いと思うのです。

 

救急カートとかにまた貼り付けるかな・・・

 

まぁちょっと色々考えてみようと思います。

MRSAに注意?:SSCG2021

Surviving sepsis campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021 | SpringerLink]

SSCG2021続き

17. For adults with sepsis or septic shock at high risk of methicillin resist‑ ant staph aureus (MRSA), we recommend using empiric antimicrobials with MRSA coverage over using antimicrobials without MRSA coverage Best Practice statement.

18. For adults with sepsis or septic shock at low risk of methicillin resistant staph aureus (MRSA), we suggest against using empiric antimicrobials with MRSA coverage, as compared with using antimicrobials without MRSA coverage

17.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA) のリスクが高い敗血症または敗血症性ショックの成人には、MRS Aの適用範囲がない抗菌薬の使用よりも、MRSAの適用範囲があ る経験的抗菌薬の使用をお勧めします。

18.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA) のリスクが低い敗血症または敗血症性ショックの成人には、MRS Aの適用範囲がない抗菌薬を使用する場合と比較して、MRSAの 適用範囲がある経験的抗菌薬の使用をお勧めします。

 

さて、みんな大好きMRSAの話題です。

 

とは言っても、内容としては感染症・ 抗菌薬選択の基本的な内容とほぼ変化はありません。

 

MRSAが原因で敗血症になっていそうな患者はMRSAに有効な 抗菌薬を使う。

MRSAが原因では無さそうだったらMRSAに有効な抗菌薬では 無く、他の適応がありそうな抗菌薬を使う

 

・・・普通のこと言ってる気がしますよね?

 

普通のこと言ってるんです(笑)

 

感染が起きている臓器(のことは書かれていませんが) と感染を起こしている微生物を把握してそれに効く抗菌薬を選択して治療する。

 

呼吸器感染だからカルバペネム、泌尿器感染だからニューキノロン、 という考え方はしません。

 

……なんて医師のようなことを言ってみましたが、 正直看護師は抗菌薬を選択して指示しないのでここの意識は低いかも知れません。

 

とはいえ、MRSAに関してはMRSAが敗血症の原因菌になるリスクの高い患者の要因がいくつかあるので、

 

看護師でもそれを認識しておくと「あ、VCM(バンコマイシン) 投与になりそう」 というような予測だった動きが出来るかも知れません。

 

SSCG2021ではMRSAの危険因子に、

MRSA感染の既往歴
→身体に常在してるかも

最近の抗菌薬投与
→抗生剤の投与で耐性化したかも

再発性皮膚感染症または慢性創傷の既往
→皮膚にいる黄色ブドウ球菌が耐性化しているかも

侵襲性デバイスの存在
→皮膚からデバイス伝って侵入したかも

血液透析
→シャントなら穿刺で侵入、 デバイスで透析中ならデバイスから侵入

最近の入院および病気の重症度
→院内でもらっちゃったかも
等を挙げています。

 

チェックチェックです。

 

ちなみに、 バンコマイシン血中濃度を測定して投与量を調整する抗菌薬なの で、

 

投与時間は統一して、 血中濃度採血の時間もしっかり確認して採取してくださいね。

看護師さん、これ読もうぜ。 

今回は(も?)呼吸回数大事だよってのが書かれた文献紹介です。

 

『The importance of respiratory rate monitoring』

 

https://www.magonlinelibrary.com/doi/full/10.12968/bjon.2019.28.8.504?rfr_dat=cr_pub++0pubmed&url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori%3Arid%3Acrossref.org

Abstract
Respiratory rate measurement is regarded as a core nursing skill. Yet there are numerous recorded discrepancies in the monitoring and assessment of patients' respiratory rate. This article discusses the importance of respiration rate in terms of patient clinical outcomes, monitoring and documentation.

呼吸数の測定は、中核的な看護スキルと見なされています。 それでも、 患者の呼吸数のモニタリングと評価の記録には多くの不一致があり ます。 この記事では、患者の臨床転帰、モニタリング、 および記録の観点から呼吸数の重要性について説明します。

 

看護師必読の文献・・・だと私は思います。

 

なぜならば、 ここに紹介されている文献達がほぼすべて興味深いからです。

 

といっても、 呼吸回数の重要性の根拠を追い求めている看護師達からしたらおな じみの文献達だとは思います

 

『Respiratory rate: the neglected vital sign

https://www.mja.com.au/system/files/issues/188_11_020608/%20cre11027_fm.pdf

なんて私も以前紹介していたおなじみの文献だし。

 

今回紹介している文献もそうですが、 呼吸回数の重要性を説明する良い文献には、 解剖生理の面からの説明や理解を促す内容の記載があります。

 

今回は・・・

内呼吸、外呼吸

酸素を活用してエネルギーを作り出す

呼吸筋の動き

呼吸を管理する受容体

 

等に触れていますね。

 

また、医療者が呼吸回数を測定しない理由が「知識不足」であったり「SpO2で代用しているからでは?」だったり、 というありがちな所にもチクリと懸念を示しています。

 

そして、 呼吸回数の記録数自体が少ないことと実際の呼吸回数と記録された 回数が違うことに触れ、理由は「テキトーに測定している( もしくは予測で記録している)からじゃないか」 という身も蓋もないことも述べられています。

 

また、 呼吸仕事量をしっかり観察することの重要性も述べられており、 回数だけではなく患者の胸の動きや状態をしっかり観察しろと苦言を呈しています。

 

そして最後にベストプラクティス、 グッドプラクティスとしてのまとめを箇条書きにして記載してくれています。

 

結局は酸素の流れ、 恒常性の維持をイメージして呼吸回数の変化を追っていくことが重 要になることがわかると思います。

 

文献中で紹介されている他の文献も興味深いものばかりなので是非目を通してみてください。

プロカルシトニンって聞いたことある?

Surviving sepsis campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021 | SpringerLink]

SSCG2021続き

16. For adults with suspected sepsis or septic shock, we suggest against using procalcitonin plus clinical evaluation to decide when to start antimicrobials, as compared to clinical evaluation alone

16.敗血症、敗血症性ショックが疑われる成人の場合、 臨床症状のみの評価と比較してプロカルシトニンと臨床症状の評価 を併用して抗菌薬を開始する時期を決定することはお勧めしません 。

 

敗血症に対しては抗生剤を早期に投与することが死亡率に関わることを学びましたが、そこにに対するアプローチとして

 

感染症で特異的に上昇するプロカルシトニンというバイオマーカーを臨床症状と併用すれば、

 

敗血症の診断成功率がぐぐっと上がり、 更に抗菌薬の使用量もバッチリ適正量になるんじゃないの?

 

という考え方ですね。

 

残念ながらあまりお進めされない考えのようです。

 

理由としては、 プロカルシトニンの値を参考にして抗菌薬治療を決定した患者も参考にしなかった患者も死亡率やICU入室期間、 抗菌薬使用量等に差が出なかったためとされています。

 

加えて、こんな興味深い記事があります。

『プロカルシトニンを活用するか』

プロカルシトニン活用するか|臨床賛否両論 - m3.comの医療コラム

 

医師の間でも賛否が分かれているみたいですね。

 

理論的には便利そうなマーカーなんですが・・・

 

「 この検査のこの値だけ見ていればバシッと感染症がわかってきっちりかっちり必要量だけで治療が完了する」

 

……なんてものはやはり現時点では存在しないと言うことなのでしょう 。

 

なので、 やはり複数の情報を統合して患者を評価する必要があります。

 

我々看護師は検査を自分たちでオーダーできない分、 与えられた情報・ もしくは自分たちで取得できる情報で患者評価をしていく必要があ ります。

 

もちろん近くに医師がいるならすぐに検査につなげられますが、

 

その“すぐに”検査に繋ぐ必要性がありそうかどうかを判断するにも、

 

我々看護師は、 患者評価の基本となるバイタルサインと身体所見に対する解釈を磨いていくことが重要なのではないでしょうか?

 

ちなみに私はかなり早い段階で(看護師2年目くらい?)でプロカルシトニンの存在を知っていました。

 

何故なら、その時の職場の医師がプロカルシトニンの有効性の研究をしていたからです。

 

その時は全く意味も分からず協力させられていましたが、

 

今だったらもう少し良い経験に出来たのかもしれないなぁ……。

感染症についてちょっと理解を深めてみようぜ②:SSCG2021

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SSCG2021続き

 

12. For adults with possible septic shock or a high likelihood for sepsis, we recommend administering antimicrobials immediately, ideally within 1 h of recognitionStrong recommendation.

12.敗血症性ショックの可能性がある、 または敗血症の可能性が高い成人には、抗菌薬をすぐに、 理想的には診断から1時間以内に投与することをお勧めします。

 

これは、 敗血症患者に抗菌薬を投与する時間が遅くなればなるほど死亡率が 上昇したという論文達に基づいた推奨ですね。

 

Effectiveness of Treatments for Severe Sepsis A Prospective, Multicenter, Observational Study 

Effectiveness of Treatments for Severe Sepsis | A Prospective, Multicenter, Observational Study | American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine

 

Early Goal-Directed Therapy for Sepsis: A Novel Solution for Discordant Survival Outcomes in Clinical Trials

Early Goal-Directed Therapy for Sepsis: A Novel Solution for... : Critical Care Medicine

 

Time to Treatment and Mortality during Mandated Emergency Care for Sepsis
https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa1703058

 

3つともに共通するポイントは抗生剤の早期投与が死亡率を改善し たというところです。

 

ステロイドの使用や輸液の投与量の早期完了などはそれほど死亡率 に影響していなかったというデータが示されているようですね。

 

特に敗血症性ショックの患者は死亡率が高いので抗菌薬の早期投与 は重要になってきます。

 

だから1時間以内という記述なのでしょう。

 

13. For adults with possible sepsis without shock, we recommend rapid assessment of the likelihood of infectious versus non‑infectious causes of acute illness

Remarks

Rapid assessment includes history and clinical examination, tests for both infectious and non‑infectious causes of acute illness and immedi‑ate treatment for acute conditions that can mimic sepsis. Whenever possible this should be completed within 3 h of presentation so that a decision can be made as to the likelihood of an infectious cause of the patient’s presentation and timely antimicrobial therapy provided if the likelihood of sepsis is thought to be high.

13.ショックではない敗血症の可能性がある成人には、 急性疾患が感染性なのか非感染性なのかの評価を迅速にすることを お勧めします。

備考

迅速な評価には、病歴と臨床検査、 感染性と非感染性の急性疾患に対する原因の検査、 敗血症と似た急性状態の即時介入が含まれます。可能な場合は、 これは提示から3時間以内に完了する必要があります。 これらにより、敗血症の可能性が高いと考えられる場合、 患者の感染の原因とタイムリーな抗菌薬治療ついて決定を下すこと ができます。

 

14. For adults with possible sepsis without shock, we suggest a time‑limited course of rapid investigation and if concern for infection persists, the administration of antimicrobials within 3 h from the time when sepsis was first recognisedWeak recommendation, very low quality of evidence.

14.ショックのない敗血症の可能性がある成人については、 時間を限定した迅速な調査を提案し、感染の可能性が続く場合は、 敗血症が最初に認識された時から3時間以内に抗菌薬を投与するこ とをお勧めします。

 

15. For adults with a low likelihood of infection and without shock, we suggest deferring antimicrobials while continuing to closely monitor the patient.

15.感染の可能性が低く、ショックのない成人の場合、 患者を注意深く監視し続けながら抗菌薬投与を延期することをお勧 めします。

 

敗血症性ショックがなければ、少し時間に余裕があると判断し、 本当に目の前の患者が急性の感染症による状態悪化の可能性がある のかどうかをしっかり評価する。

 

敗血症の疑いが継続している場合は抗菌薬を3時間以内に投与し、 ショック状態に無く、 敗血症の疑いが低いと判断された場合には抗菌薬の投与を極力減ら す(患者をしっかり観察し続けたうえで)

 

必要な抗菌薬は早く、 不必要な抗菌薬はなるべく使用しないということですね。

 

こういった基本的な方針が医師・看護師間で共有できていると

 

時間との闘いと称されることの多い敗血症診療に立ち向かう力にな ります。

 

そのためにも発熱患者を見たら、 バイタルサインの変化から患者の緊急性・重症度を判断し、

 

感染症っぽいとすれば何か臓器特有の症状(肺なら咳や痰・ 呼吸状態の変化、尿路なら頻尿・排尿時痛など) が出現していないか、

 

必要そうな検査は何か

 

治療・介入は何か

 

等を進んで情報収集していける看護師が求められているかも知れませんね。

感染症についてちょっと理解を深めてみようぜ:SSCG2021

Surviving sepsis campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021 | SpringerLink

SSCG2021続き

 

11. For adults with suspected sepsis or septic shock but unconfirmed infection, we recommend continuously re‑evaluating and searching for alternative diagnoses and discontinuing empiric antimicrobials if an alternative cause of illness is demonstrated or strongly suspected

 

11.敗血症または敗血症性ショックが疑われるが感染が確認されていない成人の場合、 別の疾患の診断を継続的に再評価および検索し、 別の疾患が実証されるか、 強く疑われる場合は経験的抗菌薬を中止することをお勧めします。

 

敗血症か否かの判断は更に重要になってきているような表現ですね 。

 

にもかかわらず、qSOFAスコアの使用を推奨しなくなった今回 のガイドラインを踏まえて考えると、 中々味わい深い推奨文のように感じます。

 

しかし、そもそもqSOFAがあった2016のガイドラインでも qSOFAスコアが2つ以上陽性であれば敗血症を“疑う”(「 診断する」ではなく「疑う」)ということだったので、

 

敗血症の診断をするのに意識することはあまり変わらないと思いま す(まぁ、我々看護師は診断自体できませんが)

 

勿論、発熱が有るというだけで「敗血症だ」 となってしまうのは短絡的で、

 

敗血症の定義は「 感染症に対する制御不能な宿主反応に起因した生命を脅かす臓器障害」

 

となっているのを改めて認識しましょう。

 

更に、この章では抗生剤投与に関しても触れられています。

 

「経験的抗菌薬を中止」とありますが、 経験的抗菌薬投与とは何でしょうか?

 

ここでは日本敗血症ガイドライン2012の記載を引用しますが、

https://www.jsicm.org/SepsisJapan2012.pdf

 

「経験的治療では,原因感染症を推定し, その感染症で疫学的に頻度の高い原因菌を十分カバーできる広域抗菌薬の投与を行う」

 

とあります。

 

・・・わかりにくいですかね?

 

こんなのもあります。

 

阪大病院ICTマンスリー「デ・エスカレーションって何?」より

https://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-infect/file/ictmon/ictmon216.pdf

 

まぁこういう抗菌薬の使用方法に対する専門的な話をするとかなり 壮大な話になってしまうのですが、

 

興味があれば調べてみてください。

 

なんにしても、 敗血症っぽくて敗血症に準ずる治療が開始されたけど、 再評価を繰り返していくと感染性の疾患では無いと診断があった場 合は敗血症に準ずる介入である経験的抗菌薬の投与をやめる

 

って事ですね。

 

漠然とした抗菌薬の投与継続は耐性菌の問題もあるので極力減らしていこうというAMRの動きにも一致しています。

 

薬剤耐性(AMR)対策について|厚生労働省

 

感染症の治療って考えることがたくさんありますね。

 

また、『院内発症の不明熱:入院中のがん患者の発熱は4割が非感染症であり、感染症以外にも薬剤熱、腫瘍熱、DVTをまず考慮す る』by感染症プラチナマニュアル

 

と、 あるように発熱が有っても感染症以外が原因の場合もあります。

 

今回は敗血症に焦点を当てた記事になっていますが、実臨床だと「 敗血症・感染症じゃ無かった」では話は終わりません。

 

じゃあこの患者は何故熱が出たのかを考えて動くことも大切です。

 

もちろん診断は医師がしますが、 日頃の患者の状況と何か変化がありそうであれば一番接する時間が長い看護師が気づく可能性が高いはずです。

 

患者さんの変化を見逃さないように日頃から心がけましょう。

 

参考文献

感染症プラチナマニュアル Ver.7 2021-2022

感染症プラチナマニュアル Ver.7 2021-2022

  • 作者:岡 秀昭
  • メディカルサイエンスインターナショナル
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