輸液について深めようぜ
さて、輸液について述べた記事で、Frank-starling曲線について述べた上に
お勧め本としていくつか本を紹介しましたが、
その後、自宅で役に立ちそうな本が他にないか漁ってた所、見つけました。
泣く子も黙る『INTENSIVIST 特集 輸液・ボリューム管理』
よく見たらコレ2017年のものですね。
医療の世界は日進月歩なので、数年前の知識が役に立たなくなるという事もままありますが、
こちらに関しては、現時点(2017年)でわかってる生理学的な面の事を踏まえた知識・考え方を読めるので、
そうそう古くなることはないかなと個人的には考えています。
目次もこんな感じで
- 侵襲時輸液の生理学
- 輸液の薬理学
- 輸液の必要性と反応性
- 急性呼吸不全の輸液管理
- 心不全の水分管理
- 急性脳障害の輸液管理
- 腎不全の輸液管理
- 急性肝不全の輸液管理
- 外傷と熱傷の輸液管理
「私には関係無いって言える看護師いなくね?」とすら感じる文章が並んでます。
何処かしらに興味を惹かれる単語ありますよね?
例えば、“侵襲時輸液の生理学”では臨床疑問として
「サードスペースは存在するか?」
が挙げられており、当時私が考えてたサードスペースは消え去りました(笑)
また「侵襲時におけるグリコカリックスの意義は?」というのもあり、今流行り(?)のグリコカリックスにも触れられています。
このように、もし見出しだけでは興味を惹かれないと感じる方がいたとしても
その中の臨床疑問としてあげられている中身には反応せざるを得ない……筈(笑)
輸液を改めて薬として捉えて考えた項目もあるし、
輸液の必要性と反応性の考え方について両方学べるし、
呼吸不全だからアウトを増やす……といってもそれによる害はないか、
心不全の輸液を考える上での基礎知識、前負荷後負荷の振り返り、
外傷性、脳卒中、くも膜下出血での脳障害患者の輸液管理について、
急性腎不全予防、透析導入中の患者の急性期入院での管理について
肝不全での循環の病態生理
外傷、熱傷の初期輸液、
……などなど盛り沢山です。
……値段が高い?